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Zetterlund
Author: Zetterlund
クラブネイチャー管理人です。犬を連れ、キャンプを愉しみながら、ハイキングやクライミング、沢登りを楽しんでいます。仕事はコピーライター、プランナー、PR。
都内から房総に移住し、4年後に山恋しくて今は丹沢の山並み見える神奈川にUターン。
山と音楽と本があればシアワセ。

メールは下記まで
info.clubnature#gmail.com
(メールの際は#を@に入れ替え)

【好きな山】
甲斐駒ケ岳、秋田駒ヶ岳、水晶岳、北岳、烏帽子岳(乳頭山)、丹沢山

【好きな曲/アーティスト】
・マーラー/ベートーベン
・チャイコフスキー
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クラブネイチャーは、山とシンプルキャンプスタイルのためのアウトドアBlog

ボルネオ島アドベンチャー・カヌーキャンプツアー 添乗員体験記

070730_h.jpg


20代前半の頃のこと。大手旅行代理店から「今までにないアドベンチャーツアーを企画して欲しい」とのオファーが舞い込んだ。

願ったりと、二つ返事で引き受けてはみたものの・・・意気込んで考えてみたが、ヒマラヤトレッキング、オートルート、南極、北極、無人島・・・アイデアはありきたりのものばかり。アドベンチャーと呼べるのかも自信がない。早速煮詰まってしまった僕は国会図書館に通いつめ、様々な文献、旅行記を読み漁ること数日間。

ついに、とある翻訳本の中に行方不明となった宣教師の話を見つけた。それは18世紀のミッション(布教)について記されたものだった。場所は赤道直下の島「カリマンタン(ボルネオ)島」の最奥地、ダヤク族という首狩りの習慣があった部族が住むエリア・・・

記録によれば18世紀にフランスの宣教師がダヤクの村に布教に入り、そのまま消息を絶ったというもの。その後、ボルネオの付近は外国人は入りこそすれ、道の無い密林に閉ざされた最奥地に入った者の記録は皆無。その部族の部落に行くにはマハカム川を小型のボード延々二日間以上も遡らねば到達できぬとあった。国内でのツアー実績もまだない。これこそ、まさにアドベンチャーではないか!
■googleマップ

僕は「これだ」と直感すると、早速そのエリアの地形図や風俗を調査開始。しかし調べども調べども一向に資料がない。おまけに地形図すら存在しない。そこで日本インドネシア友好協会の協力を仰ぎ、どうすればダヤク族の部落に入れるかを探った。

同時に企画書を仕上げ、反響の大きさ、話題性、PR効果なども試算し、プレゼンするとOKの返事。しかし、ツアーを募集するには、行程・スケジュール・安全性など諸々の要素が必要になる。こうした仕事は企画料もさることながら、現地に行けるので俄然張り切ってしまう。

PRのため写真週刊誌フライデーのK記者やTV番組の制作会社などとも連携がとれ、成功した暁には、行程計画表など資料一切を提供するとの確約を結んだ。後日、このツアーと、まんま同じルートをタレントがトレースしたアドベンチャー番組が作られ放映され、月刊誌にも見開きで掲載されることになる。
※K記者は「すごい事態になったら、それは必ず撮影してください」という・・・すごい事態の最中に写真など撮れるものか。

さて、さっそく協会に小型の船外機付き木舟の目処をつけてもらい、インドネシアでボルネオ島の奥に多少の知識を持つ人物“カツさん”をガイドに雇って、調査に入ることになった。

まずバリ島に降り立ち、現地ガイドらと詳細という名のアバウトな打ち合わせ(笑)。そこから翌日早朝、ジャカルタに向かい、一日一便のプロペラ機でカリマンタン島のパランカラヤ空港に降り立った。

空港からはジープで二時間ほどラフロードを揺られて到着したのは泥川マハカム川のほとり。見慣れぬ部外者の到着に、わらわらと現地の人たちが群れてくる。僕ら先発隊はそこでポーター10名と後日のための契約を交わすと、水、食料やら薬品、折りたたみカヤック(ファルトボート)一式を数台の船外機付きオンボロ舟に乗せ、濁りきった川を遡上開始。現地はコレラ、赤痢の汚染地帯とされていた。

ジャングルの中を水が流れるような、どこまでが川かわからぬようになった地点で、今度はもっと小型の、喫水の浅い舟に。そして途中の密林でキャンプし、翌朝も早朝から遡上。ようやく夕方近くになって「あれがダヤクの部落だ」とガイドの“カツ”さんが眉をひそめた。

村に入ろうとすると、ひとけの無かったジャングルからワラワラと、刀を手にした戦士が姿をあらわし上陸を阻む。さっそく彼らに対してカツさんが何やら交渉を始める。いっきに空気が張り詰める。かなりの時間を費やした交渉だったが、様々な条件提示によってダヤク族も納得したようだ。

しかし上陸して村に入る我々の前に、横棒が差し渡された。そして戦士の代表が進み出て、こちらからもひとり出るようにとのジェスチャーに旅行会社のツアー責任者のH氏が「さあ行って」と僕の背を押す。

前に出た僕に、一振りの刀が手渡された・・・・「ホワッツ?」

そう思う間もなく戦士が襲い掛かってきた。ひぇぇぇ。多少は剣道の心得のある僕は、とっさに下段からその刃を撥ね上げて、間合いを開ける・・・こうした攻防が続いたある瞬間、戦士の背後から老人が「入れ」と合図。いやぁほっとしたのなんの。この時、ほんとうに殺されるかもしれない・・・という恐怖を味わったため、足の力が抜けてフラフラしてしまった。

村に入るとき、横に渡された棒を一息に断ち切って入れ、ということで、上段雷刀の構えから気合とともに断ち落としに棒を斬った。見事に真っ二つ。その結界に足を踏み入れる前に、僕らの身体には真っ白い粉を練ったようなものが塗られ、たちまち舞踏家の態となる。目の前の男達はすでに真っ白。ニコリともしない鋭い目つきで僕らを見ている・・・

070730_2.jpg
怖かったので隠し撮りのような格好でシャッターを切りました・・・こんな不明瞭な写真に・・・残念です。

しかし、さらなる恐怖はこの直後・・・生け贄(いけにえ)の儀式だった。

棒に逆さづりされたブタの喉を細い竹で一息に突く。ものすごい悲鳴をあげるブタの喉からは、鮮血がしゅーしゅーとほとばしる。それを器に受けて、真っ白な僕らの顔に模様を描くように塗る。背筋がぞくそくする。

070730_1.jpg
竹やりがブタの喉首に刺さっている。そこからはおびただしい血がしたたっている。ブタはものすごい悲鳴をあげ続ける・・・怖い・・・

070730_3.jpg
血を抜き終わったブタ。上には地面に沁み込んだ血の池ができている・・・この血を顔や身体に塗られたのです・・・

こうして部族長の前に引き出され、それぞれ挨拶を交わし、貢物を差し出しながら仔細を告げた。この調査に基づいて、ツアーを募集したのだった。しかし、ツアーは思わぬ事態に・・・

つづく

◆関連記事リンク
ボルネオ島アドベンチャー・カヌーキャンプツアー2
ボルネオ島アドベンチャー・カヌーキャンプツアー(完結篇)

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テーマ:アウトドア - ジャンル:趣味・実用

                                               
Comment


こんな話、TVの中だけだと思ってたら本当に実在するのですね・・・
ユウさんのすごい体験がいろんな話を面白くできるのですね。
川口浩だったかなあ?
原住民の腕には腕時計の痕があるって言うのと違うんですねえ。恐・笑)
実は僕の義理の兄はチョモランマへ二度登頂しております。
今は自分で海外の山のツアー会社をやっており、山でのいろんな話を聞きましたが、この手の実体験談は初めてです。
この後、どうなったのか興味津々。
  • 2007/07/31(火) 23:53:11 |
  • ゆっちゃん|URL
  • [編集]


これは危険がいっぱいです
ユウさんてば、どんな仕事のお方ですか?
もしかして、ここでイモムシを食べて病みつきになって例のイモムシ記事を書いたとかハハ
  • 2007/08/01(水) 01:02:07 |
  • fumi|URL
  • [編集]


 迫力満点、TVのアドベンチャー番組を見ているような錯覚です。
次回の記事、早めの投稿お願いします。。。


これがユウさんの
「ジャングルクルーズ」ですか!
滅茶苦茶、本物じゃないですか・・・・
お~恐、私はこのツアーご遠慮申し上げます・・・(笑)


おはようございます
ふう~・・ ドキドキして息をしないで読んでしまいました。
つづき・・どうなったのでしょう。。。。
  • 2007/08/01(水) 07:46:58 |
  • piyoママ|URL
  • [編集]


どっぷりのめり込んで読んじゃいました・・・
ああゆう番組って、本当なんだなぁ・・・って。
それにしてもユウさんって何者??
  • 2007/08/01(水) 08:25:45 |
  • simoji|URL
  • [編集]


恐ろしい体験しすぎですよ~ユウさん。。
よく写真撮りましたね…
ユウさんが真っ二つに切られなくて良かった…
\(^▽^@)ノ
度胸試しみたいなもんですな。
しかし…コレラや赤痢にかからなかったのですか??
  • 2007/08/01(水) 09:48:18 |
  • lilt|URL
  • [編集]


♪ユウさんこんにちわ
好きな本はすぐに読めちゃうんですが、今回は即読みたいに読むというよりは目に焼き付けてました・・ほんの何秒でした・・読んで続くとなった字を見た時にやられた・・早く見たいんですけど~という気持ち満々★しかしすごいツアー企画しますねぇ、やっぱり芋虫タガメは当たり前にならないとだめですね・・
  • 2007/08/01(水) 14:19:26 |
  • coco☆|URL
  • [編集]


うわーこわいですねー。こうゆう状況だとこれから何が起こるのかが全くわからなくて、物凄い恐怖だったでしょうね。
しかも昔、首狩りの習慣があった部族って、、、怖すぎ、、、
しかし本当に物凄い体験されていますねー。なんだか映画が始まりそうなシュチュエーション。
続きが非常に気になります。
  • 2007/08/01(水) 22:38:29 |
  • norinori|URL
  • [編集]


ユウさんの職業がますます分からなくなりました~~~
種明かししてくださ~~い!!


★ゆっちゃん さん★
腕時計ではないですが、このツアーが成功した暁にはTVが入るのがわかっていたので、現地にものすごい罠を張りました(笑)
チョモランマ、それも二度も?!すごいですね。まさかヒマラヤ観光ですか?友人にインドのマハラジャの婿養子にインド人以外で初めて入った有名な男がいるのですが、そこの会社にいます(^^;;  まさかお兄さんの会社???
  • 2007/08/02(木) 00:28:15 |
  • ユウ|URL
  • [編集]


★fumi さん★
仕事は・・・しがないフリーランスです(^^;; なんでもやりますよ。基本は日本の歴史ものの、フィクション話を書いたりしてます。
  • 2007/08/02(木) 00:30:12 |
  • ユウ|URL
  • [編集]


★ 電脳糞親父 さん★
おっしゃるとおり・・・書きたいのですが、ブログに費やす時間を30分と決めてしまっているので・・・でも、頑張ってタイプ速度を速めます(笑)ですので、誤字脱字、文字校正ラフです(^^;;
  • 2007/08/02(木) 00:32:03 |
  • ユウ|URL
  • [編集]


★チャイ さん★
それが、普通の尋常な判断です(^^;; 君子危うきに近寄らずで、危険回避はアウトドアマンならなおさら・・・このツアー、魔術的要素が多すぎて、かなり心を消耗しました(笑)
  • 2007/08/02(木) 00:34:23 |
  • ユウ|URL
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★piyoママ さん★
えっと、次は、竜(龍)の登場と、そのあとは、部族の魔術師との対面です(^^;;
  • 2007/08/02(木) 00:35:33 |
  • ユウ|URL
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★simoji さん★
番組は、冷静に考えれば、いちばんすごいのはカメラクルーですよね(^^;; 
誰よりも先から、タレントが危険地帯を乗り越えるのを、カメラに収めて・・・自分が先に乗り越えてるんですもんね(笑)
  • 2007/08/02(木) 00:37:22 |
  • ユウ|URL
  • [編集]


★lilt さん★
相手が勇者かどうかを試すための戦いだったらしいです・・・しかし、これは危ないですよ。相手を倒すには間境を越えねばならないのですが、その間境数センチがものすごく遠い距離に感じます。結果、振り下ろした刀は相手の身体に届きません。
武士の斬りあいで、相手に切斬られるより、自分の刀で自分がきづ付くほうが多かった、という話も納得できます(^^;;
  • 2007/08/02(木) 00:41:01 |
  • ユウ|URL
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★coco☆ さん★
もっとものすごいのがあったのですが、それは危険すぎて、NGがでちゃいました(笑) 僕の予感でも、何人かは生還できないかな、なんて思っていたので(^^;;
  • 2007/08/02(木) 00:42:36 |
  • ユウ|URL
  • [編集]


★norinori さん★
呪文をとなえながら、真っ白い粉を全身に塗られて、そこにブタの血が・・・このとき、今度は僕らが生贄??なんて本気で思いました。互いに目配せして、いつでも逃げ出せる準備だけはしてました(笑)
  • 2007/08/02(木) 00:46:04 |
  • ユウ|URL
  • [編集]


★Takapon さん★
職業・・・うーん、むつかしいです。特に働いてないです(^^;;
というと語弊がありますが・・・提案ビジネスとか歴史(妖怪とか怨霊とか)セミナー講師とか・・・物書きとか、とにかくいろいろ(笑)
あまり追求しないでくださ~い(^^;;;
  • 2007/08/02(木) 00:49:05 |
  • ユウ|URL
  • [編集]


なるほど。こちらからの続きで
ありましたか。
どーりで話がよくわからなかっ
たわけですな。
simoji さんTakaponさんに
便乗して、同じく何者かという
ことに興味ありですわ
さて、夜の京都へ繰り出そう
  • 2007/08/02(木) 01:47:01 |
  • 風@携帯|URL
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ユウサン、義兄の会社は(株)ウェック・トレックです。
1回目のチョモランマ登頂記で『二人のチョモランマ』という本も書いてましたよ。
  • 2007/08/02(木) 20:24:39 |
  • ゆっちゃん|URL
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