いつもコメントをいただいている
pickupcamperさんが
小型軽量の焚き火ストーブ、その名も“
プチかまど”を開発し、その試運転の栄誉に預ることができた。

ネイチャーストーブを愛用している方は実感されていると思うけれど、小型焚き火ストーブの実力はシングルストーブをはるかにしのぐものがある。
まず
故障リスクが限りなくゼロに近い。
軽くて、大抵は手のひらサイズに収納できてしまう携帯性の良さ。燃料として自然の枯れ枝、落ち葉などを使用するため、
燃料を携行する必要もない。これは長期的にバックパッキングする際に大きなメリットとなる。もちろん雨天など悪天候時のために、サブストーブとして
メタやエスビットを忍ばせればいい。
こうした小型焚き火ストーブ分野には、非常に魅力的な製品がある。たとえば・・・
◆ネイチャーストーブ(ユニフレーム)
◆コンパクトストーブVHS(ホリデーロード)
◆トレックストーブ(カナダ)
◆シェラストーブ(アメリカ)
◆ブッシュバディウルトラストーブ(カナダ)など
シェラストーブ系はファンを使用して火力を強めているので、ネイチャーとは云い難い面もある。ジェネレータを含むこのような複雑な機構を持たせるとそれがそのまま故障リスクに跳ね返ってしまうし、音も非常に気になる。
自然力オンリーの軽量小型ストーブで、さらに焚き木を簡単に投入できるものがあればいいのになぁ、と思っていたところ幸運にも目にしたのが、pickupcamperさんによって自作開発された小型軽量・焚き火ストーブの『プチかまど』だった・・・

ボクは早速“欲しい、欲しい・・・”とワガママ言って
試運転をさせていただくことができた。
届いた『
プチかまど』は、分解収納状態が手のひらサイズ、重さ200グラム少々(アルミバージョン)、組み立て1分、そのうえ
ダッチオーブンのコンボクッカーを乗せてもOKという強靭さ。これはすごい!!だって、ネイチャーストーブにダッチなんか乗せられません(^^;;
さて、試運転はまず完全ノーマル状態で『プチかまど』のポテンシャルを探るべく、強火と弱火が必要で、おまけに長時間の煮込みを必要とする“モツ煮”を作ってみることに。ほんとうは、熱々のもつ煮で薩摩芋焼酎のお湯割りをキュ~っとやりたかったから(^^;;

着火はネイチャーストーブのように、野原で拾った栗のイガや枯枝、枯葉を適当に火床に並べ、上に木の枝を中心を高くするように入れて着火!
『プチかまど』は、かまどのように下部に開口部があるので、着火が非常にラクチン。下の着火用の枯葉にマッチでラクラク火付けができるのだ。火がつくと、あっという間に炎が上がった。側面周囲の下部に空気口があいていて、さらに大きく開いたカマド口などから空気が送り込まれ、良好な上昇気流が発生している。もしかしたらネイチャーストーブより炎の回りは速いかもしれない。

これを2台使用して、もう2台めは火床なしで1台めの上に重ね、より大きなチムニー効果を利用して木炭のより効率的な火付けにも使用できるかも、と思ってしまった。
もちろんこれ
1台でも十分に木炭の火付けは可能で、モツ煮するために切り炭をガンガンと積み上げた場面がこれ。消えちゃうかな・・・との心配をよそに、ゴウゴウと威勢よくあっという間に切り炭は真っ赤っか。
この手のストーブの基本は、燃焼材料をバランスよく積み上げる、が基本。

上に炭が頭を出しているので、最初はグリル台を使用。鍋の水2リットルが沸騰したところにモツとネギ、ショウガなどを入れ、グツグツ強火で煮込むこと30分。その湯を捨てて、再度湯を入れ、コンニャク、ニンジン、唐辛子(鷹の爪)などを投入。そこに赤味噌と頂き物の手作り田舎味噌を合わせて投入。弱火で2時間近く煮込むのだ。

すでに炭は『プチかまど』の中のため、
直接ずっしりと重い鍋を乗せて煮込む。炭火が弱くなたら、この
下のカマド口から燃料を適量追加できる。上から追加するストーブと違って、鍋をどけたり、炎で手が熱くなる心配もなし。すごくいい!

グツグツ・・・グツグツ・・・煮込んでいるうちに、とうとう辺りは真っ暗。かなりの量の小枝を入れたのに、完全燃焼したためか灰はそんなにたまっていない。
今回は試運転ということでいつもより多めに枝や炭を投入したけれど、結果は非常に良好。ぴりから味噌味のめちゃくちゃ旨いモツ煮が完成。焼酎はもちろん、ご飯もこれだけで二杯おかわりできちゃいました(^^
もしかしたら、この『プチかまど』はバックパッカーやシンプルキャンパーたちに喜ばれる
こだわりアイテムになりそうな予感がする。その試運転をすることができて、非常にラッキーだったと思う。これから、この『プチかまど』を様々使って、さらにレポート継続予定。
素材はアルミ、スチール、ステンレスと何種類かあって、加工にも相応の技術と手間がかかっている。このプチかまど、最終的には、発売していただくことを心より願っている。ボクにとって、『プチかまど』は無くてはならない
最強アイテムのひとつになりそうだ。
★プチかまど・関連記事一覧★1:
プチかまど量産しました。2:
プチかまど試運転3:
プチかまど試運転後の検証4:
プチかまど製作アップデート5:
プチかまどユーザー(モニターさん)レポート1
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まいりました!
合理的といいますか、無駄がないといいますか、
ちょうどいい、ともいえるのではないでしょうか。
pickupcamper2008さんも「キャンプで楽しむ道具」と
書いておられた意味が良く伝わりました。
下から薪やチャコールを足すというシンプルさ。
メカラウロコのような気持ちです。
それから、試運転というのはモツ煮に限るようですね。
七味はございましたか、お手元に?
どうも どうも
随分無沙汰をしてしまいました。
アルミ板からの削りだし,大変そうですね。
pickupcamperさんって,こんなことされる人なんですね。
勉強になります。
エスビットやアルコールバーナーで炊飯していて火力調整が出来る装置が欲しいなあと思いながら拝見しました。
このカマドに火力調整が出来るような方法は,ありますかね?
ユウさん、かまどの使い方が決まってますね。 山盛りの炭を見て、なるほど、と感心しました。
『これを2台使用して、もう2台めは火床なしで1台めの上に重ね、より大きなチムニー効果を利用して・・・・・』
これ、私も考えました。別なチムニー用アタッチメントを作るより、スペアにもなるし、便利かも?
まだ数セット残っているうちに押さえておきますか?
ちなみに堀 さんのコメントにありましたので、補足させて頂きますと、私が製作したのは、試作の試作、というかプロト・タイプ、車で言うとクレイモデルみたいなもので、Nomadそのものに近いです。
それをベースに製作して頂けるプロの方を探して、ご相談して、仕様変更し、とりあえず9セット揃えたところです。
実は、結構大変でした。私などが、A面とB面がはまるようにして・・・なんていうファジーな言語を使っているのを、全て数値化するわけですからね。
初めてでしたが、良い経験になりました。 おばあちゃんの秘伝の料理をレシピ化するようなもので、「その辺は適当に・・・」では、工作機械が動きません。
でも複数の製作となると、このアウトソーシングがなければ、やれないです。
また、私の手作りだと、こんなに綺麗にできません。
尚、これは、削り出しじゃないです。 金属板のプレスカットです。
手作りとは、これはかなり重労働ですな これがステンになればさらに大変そう この手のストーブって、割と高額ですが このストーブ5000円以内で商品化できたら魅力的ですな!! ユウさん、うらやましす
→訂正(スチールで5000円以内)
ステンだとこの価格では申し訳ないでやす^^;
5,000円前後で発売されれば是非是非欲しいです~
ダッチオーブン乗せても大丈夫な頑丈さが魅力的です。
オールステンで5000円というのを目標にしていますが、ステンだと加工方法も違ってくるので(レーザーカットになります)、受注方式を念頭においております。
安くなけりゃ気楽に楽しめない、と思っているので、現在のアルミ仕様は、『試作品の限定配布』として、希望する方に格安でお譲りしています。 安いもので使って、気に行った方だけ、ステンに移行されれば・・・・と思います。
普通のメーカーさんの市場での販売とは違うので、若干のお約束事項がありますし、普通のメーカーさんに迷惑をかけたくないので、ブログでは価格のご案内はしません。ユウさんのブログでお話するのも申し訳ないので、
私のブログからメルアド付きのメールでご照会下さい。
あと数セットならありますよ。
なかなかいいですよ、このストーブ!
もちろん、もつ煮ですから、成田山の七味バッチリです(笑)
あ~~もつ煮、また食べたい~! でも試運転終えたので・・・どうしようかなぁ(^^;;
どうも、ご無沙汰です!
書き込みはしてませんが、いつも遊びにうかがってます(^^;;
火力調節・・・どうでしょう??
pickupcamperさんに、ぜひ♪
今後、おもしろい展開が待っていそうで、わくわくします。掘耕作さんも、コウサクなだけに見事な工作なさっておられますもんね!いつも惚れ惚れして記事読んでます♪
おかげさまで楽しい日曜日が過ごせました!
そうですね、まだ残っている固体がありましたら、ぜひ購入したいです。
火床だけステンレスで、それ以外はアルミ、というのがかっこよくていいのですが、電位差でサビサビになってしまいそうなので・・・今度はステンレスを希望します。続きは後ほどメールでリクエストなど・・・(笑)
なかなかいいですよね♪
今回の試運転はアルミだったので、ステンレスをもう一台追加発注する予定です。
まだ間に合うか心配ですが・・・nomadにしろ、このプリかまどにしろ、どちらも世界にまたとない、貴重なストーブですよ(^^v
まだ数台あるようなので、二台目としてステンレスを歯注してみます。
またレポートしてアルミとの差別化をしてみますね。
このストーブ、魅力的ですよ。希少価値あると思います♪
堀さん、
火力調整は、おそらくどんな未開の地の人でもご存じの方法で・・・・
・・・燃焼剤の増減と空気量の増減です・・・
燃えすぎたら、炭を取りだす、空気の流入を減らす・・
という単純作業(笑;
空気量については、かまどの間口を狭くするパネルがセットされてます。私のブログの写真を見ればわかります。
オールステンのものは、計画していますが、まだまだ先のことになります。これから、準備に入って、生産段階では、ステンレス価格が若干でも低下してくれれば好都合です。景気後退で、ガソリン料金、金属のスクラップ価格は急激に低下しましたが、鋼材、特にステンレス価格は、高値でとどまっています。恐らく、在庫を消化するためのステンレス加工ニーズが低下してしまって、高値のステンレス鋼材が消化されずに在庫となって残っているのでしょうね。
また、電位差とは、詳しいですね!!錆びが発生するには、随分かかるとは思いますが、やはりステンレス340だと半永久的に使えますから魅力ですね。
オールスチールなら、年内にも出せる予定です。
詳しくはメールで返答しますね。
モツ煮美味しそうですね、私がプチかまどを試運転した時は無駄にお湯を沸かしていただけでした、次回は何か作りたいですね、しかし、基本自力移動がメインの野外活動が多かったのでダッチオーブンを何も持っていないのでこの際だからダッチデビューしましょうかね、小さい奴でお勧めが有ったら教えてくださいね。
了解しました!
メールでやり取り、いたしましょう(^^
もつ煮、ひじょーにおいしかったです(笑)
ダッチはいろいろなサイズを使用してますが、おすすめはコンボクッカー!! フタがスキレットとして単独で使用できてものすごく重宝します。
おぉぉぉぉ。。。
こりはなかなか良いですねー
個人的には煤&煙を避けるために炭以外での焚き火調理はしませんが、その辺が気にならないならかなり楽しい道具ではないですか!
1泊では勿体ない。長期滞在の時に是非欲しいですねー。
...つか、まずは長期滞在キャンプができる余裕が欲しいダス。
時間的にも金銭的にもwww
先ほど、この記事を読んで「ぎゃっ」と吼えて、残部僅少のひとつを注文しました。
ワタシにしては、このうえなくクイックな動きでした(w
この場をお借りして、お礼を申しあげます。
これで年末の南房総「お山で焚火野宿」が楽しめるってもんです。
ユウさんへ、
おかげ様で、モニター用に揃えたセットにつきましては、全て注文を頂きました・・・3セットですけど。
まだオールアルミのセットがあるので、浮床をセットするか、火床だけスチールで作れば配布できますが、4,5日作業できないので、とりあえず、中断します。
また私のブログでご案内しますので、ご希望の方は、たまに覗いて下さい。 次回は、オールスチールも出来る予定です。(数は少ないですけど)
ユウさんのブログには、焚き火好きの方が集まっていらっしゃるようで、おかげ様で楽しい触れ合いができました。 ありがとうございました。
同じく可能な限り炭を使用してます♪
いままでたくさんのコッヘルを真っ黒にしちゃったので・・・(笑)
このストーブ、いのうえさんだったら、たぶん遊び倒せると思います(^^
どうもこんにちは!
ラードさん、南房総ですか?!
そのうちご一緒できたらいいですね。
どこかのサイトで、焚き火をしていて、その手元にこのストーブがあれば・・・・ラードさんてことですね!
そのときは、よろしくです
ワタシ、キャンプ場は、ほとんど使いません。
房総で、価値ある「野宿できる山」は、おそらく南房総エリアだけです。
で、南房総の山までは、わが家から100km近くあります(w
さらに初夏から秋はヒルだらけですから、コッソリ焚火するには冬場がベストですね。
ヒトくさい房総で、奥多摩・奥秩父みたいな枯れた幕営地を探そうと目論んでいます。
いい場所が見つかったら、ご報告します。
ぜひ、いつかご一緒に。
たしかにラードさんなら、
ものすごく気持ちのいいスポットを探し出しちゃいそうですね。期待します♪
ユウさん、事後報告になりますが、僕も発注させていただきました。pickupcamperさん、お世話になります。
それにしてもラードさんの南房総話し、興味深々です。
ヨーシ。
ご期待にそえるよう、がんばります~。
おおおお・・・roadman71さんもでしたか!
このストーブなら200グラム少々なので、ザックに入れて走ってもOKそうですね(^^;;
秘境になりすぎないことを
心から願ってます(^^;;;
オールスチール(ステンレスじゃありません)のプチかまど、ご所望の方は、ちょいと私のブログを覗いて下さい。 ユウさんのご予約分は、既にカウントしています。
安い理由の1つが、工場の本来の業務が休止するタイミングで製作してもらっていますので、
製作が不定期になり、こんな照会になってしまいます。
いつも楽しく読んでます。記事の中に「マジックフレーム」の名前がありませんでしたね。この商品もかなりユウさんむきのように思います。構造とシェイプがほんとにシンプルで、機能満点なので。
どうもありがとうございます!
たしか、犬山さんのサイトで見た記憶があったようなないような・・・・
思い出させていただいて、感謝です!
焚き火ストーブは、はまると泥沼ですね(^^;;オクガフカクテ ソコガミエナイ…
合理的といいますか、無駄がないといいますか、
ちょうどいい、ともいえるのではないでしょうか。
pickupcamper2008さんも「キャンプで楽しむ道具」と
書いておられた意味が良く伝わりました。
下から薪やチャコールを足すというシンプルさ。
メカラウロコのような気持ちです。
それから、試運転というのはモツ煮に限るようですね。
七味はございましたか、お手元に?