
キャンプの中でも、とりわけネイチャーなのは、なんと言っても
バックパッキングでのキャンプ。荷を背にし自分の二本の足で歩き移動する。たったこれだけのことで、オートキャンプと比べ物にならないほどに自然を楽しむことができるのだ。
車で移動して観光するのと、歩いて移動して観光するのとでは、移動手段が違うだけで大きな差などあまりないように思える。しかし、実際に歩いて見ると、これが雲泥の差であることに気付く。
車で移動していると、
実体験は車を降りた観光ポイントのみ。しかし二本の足で歩くと、
点と点を結ぶ途中の全てが実体験となる。おおげさに言えば、車移動時の風景は、居間でDVDを楽しんでいるのとさほど違いはない、と思う。
背に荷という実体。風や陽射しや地上の傾斜を一歩一歩感じながら歩くという実体。こうして歩いた自然は、観光ポイント(キャンプ場)だけの分断された実体験とは違って、その一部始終が貴重な体験となって
宝物のような記憶になる。だから、大人だけでなく、ぜひ子供にはバックパッキング体験を。
こうした素晴らしいバックパッキング型キャンプは、どんどん実践者を増やしている。人気のスポットはやはり上高地。小梨平キャンプ場や徳沢キャンプ場、ちょっと足を伸ばした涸沢のテン場が人気だけれど、上高地を超えるほどの気持ちいいバックパッキングスポットはまだまだ数多い。
そのひとつが
八ケ岳。八ヶ岳とは言っても、バックパッキングで登山しなければならない、というのではなくて、気持ちのいい八ヶ岳ならではの風景の中をちょっとだけ歩いて、キャンプ場にアプローチする、というもの。
本来のバックパッキングであれば、山から山をてくてくと歩くことになるわけだけれど、ここにご紹介するのは、気軽にバックパッキング的なキャンプを楽しむことのできる場所。

場所は白駒池キャンプ場。北八ヶ岳に
麦草峠という気持ちのいい高原の峠がある。ここの
無料駐車場に車をとめて、キャンプ場まで数十分を、ほんとうに気持ちのいい風景の中を歩いて楽しめる。つまり、なんちゃってバックパッキング。でも、これだって充分にバックパッキングが楽しめるし、何よりも今までのオートキャンプに飽き足らなかった方にとって、ものすごく素晴らしい体験になるに違いない。
麦草峠に駐車場は何箇所かあるけれど、299号線(メルヘン街道)のいちばん茅野市側のパーキングが無料だし、コース的にもおすすめ。ここからだと、これからご紹介する八ヶ岳ならではの素晴らしいバックパッキングコースが楽しめる。用意するのは八ヶ岳の登山地図(5万分の1)とトレッキングシューズ。(もちろん雨具や救急用品などの装備は必携)

駐車場でトレッキングシューズに履き替えたらいよいよ出発。トイレ横に白駒池方面へのトレイルがある。ここを15分も歩くと麦草峠ヒュッテに飛び出す。ここからコースは面白くなる。最初は八ヶ岳ならではの苔生した森を堪能したら、いっきに風景が変り、まるでヨーロッパの山にでもいるかのような気持ちよく開放感満天の世界。

親子で楽しみながら木道を歩けば30分しないで「白駒池キャンプ場」への分岐表示が出てくる。キャンプ場まではわずか。短いトレッキングだけれど、中身は濃い。到着したキャンプ場を管理するのは青苔荘という山小屋。キャンプ場はシンプルだけれど、ものすごく美しい。樹間からは青い湖が見える日本離れした景観が堪能できる。

できればこのキャンプ場に2泊して付近の丸山や高見石小屋、湿原を散策するニュウへのコースなど堪能したい。ほんとうにこれでもか、というくらいキツイ登山をせずにネイチャーランドが堪能できるんです。
もしも・・・足に自信があれば、ぜひ
天狗岳(東天狗)へ。小学生程度の子供なら、なんなく踏破できるコース。白駒池のキャンプ場から片道3時間あれば到着できるし、危険な箇所はナシ。登山者も比較的多いしルート整備もされている。バックパッキングキャンプで登山デビュー・・・ぜひ。ここの秋は素晴らしいです♪
※それに天狗は知る人ぞ知る
UFOの名所でもあります♪
◆白駒池キャンプ指定地◆管理:山小屋「青苔荘」
現地:090-1423-2725(予約不可)
連絡先:0267-88-2082
料金:大人500円(子供400円)
備考:標高2100メートルで夜は寒いほど。トイレまでの距離はややあるけれど、山岳のテント場と比較すれば快適。もっと快適ならいいのに、というごく一部の意見もあるようだけれど、ここはキャンプ場というより、山のテント場として考えれば、整地されて平坦なサイト、日陰、トイレもあるし、売店も近い・・・充分以上の充実度。これ以上快適な環境はないと思う。
青苔荘HP地図はこちら
にほんブログ村
- 関連記事
-
テーマ:キャンプ場情報 - ジャンル:趣味・実用
こんな手軽なキャンプだったら、私にもできるかも♪