現在、午後8時。このくらいの時刻になると風も冷たく、肌寒いのですが、日中の暑さときたら・・・クーラー使用しない新記録を狙っているにもかかわらず、思わず電源を入れたくなってしまう・・・あぶないあぶない。
都内に住んでいた今までだったら、暑い日には水量豊富な奥多摩の沢を水しぶきあびながら登って涼むなんてことができた。しかし、ここ房総にはそんな沢があるのだろうか。あまりの暑さに、現地に向かえばなんとかなるだろう、という気楽な考えで、沢装備もライト感覚で車で清和県民の森方面へ向かった。
最初は
清和県民の森キャンプ場から入れる大滝で遊ぼうと思い、現地の橋の上から大滝を見下ろした。そこにはたくさんの家族連れと水しぶきをあげて沢遊びする子供たちの姿・・・即座にあきらめ、山道に車を乗り入れ、沢がありそうな場所で何度も水音をサーチ。そうして行きつ戻りつ、迷いつつたどり着いたのが今回の沢と滝。

地図にない道を辿ったので詳細はよくわからない。たぶん
三島湖に流れ込んでいる三間川(沢)の上流だろう。ものすごく細い林道の横の野原にジムニーを駐車し、身ごしらえ。なんとなく房総ということで、ヒルの予感がするためメンソールスプレーを念入りに。
足元はネオプレンの膝までのソックスに沢シューズを装着。まさかハードなことをするつもりはないので、膝までの水着パンツ。膝部分むき出しのこの格好で、これから薮に突入し沢まで出ようとしている。目の前には手ごわそうな笹薮に蔦がグシャグシャと絡まっている。
大体の方向の見当をつけて、
薮の弱点に一気に突入した。息も出来ないし、竹と笹の枝が絡まりあっていて、前進もままならない。嫌らしい虫も多いし、ばさばさやっているとクモの巣で体中がベタベタ、ギシギシとしてくる。おまけに薮中の暑さで汗だらだら・・・やっぱりやめとこうかな・・・と弱気になったとき、目の前がぱっと開け河原に飛び出した。


川底の石がきらきらと輝くほどの透明感。奥秩父や奥多摩の沢などのような冷たさはないものの、ヒヤリとした水の感触。気持ちいい!ここの下流は三島ダム。向かう先は上流だ。僕だけで独占できる素敵な大滝があるといいのだけれど。

さあ、これが始めの一歩。はじめが大事なんだ。沢に足を突っ込むとき、たとえこんな平和な沢であっても気合が入る。今日は、せっかく沢シューズだし、水に飛び込もう。

しばらく行くと、ゴロゴロの石や両側から覆い被さるような木々、蔦で、まるでジャングルのようだね。でも水はとってもキレイ。緑の光を鏡のように映している。

30分ほど上流に歩くと沢は一変。とてもロマンチックです。両側はたぶん50メートルはあると思われる岸壁がそそり立っている。なんだか深いU字溝の中を歩いている気分だ。露出した壁面は、まるでバウムクーヘンのように地層が幾重にも重なっている。もしかしたら、何か発掘できるかもしれないな。
※ここまでに二度ほどヘツリ箇所があり、深い釜を胸まで浸かってヘツリするのは嫌なので一箇所は竹やぶを薮コギ。

さらに沢をつめると・・・うひゃー! 緑のトンネルの下、滑り台のような岩床をサーーーッという涼しげな音をさせて沢水が流れる、本当に美しいナメ滝が現れた。これは、遊べるぞ、とばかり滝つぼに飛び込んでひと泳ぎ。気持ちいい!ついでにナメ滝で滑り台遊びも(笑)

その水の美しさは・・・この通り。チベタイ水が、サー・・・・っと滑らかなナメの斜面を流れ下ります。この上流を見ると、おや、5メートルほどの小さな滝がありました。やっと沢登りらしい滝です。まあ、ヘルメットも、何も持ってきていなくても、フリクションだけで右岸(左側)をひょいひょい登れる。

ここで、昨日おさらいしたセルフ撮影にチャレンジ。しかし、二度も三度も行ったり来たり・・・めんどうなので、中止。

この小さな滝の上にも、三段の小滝があった。もしかしたら、もっと面白い滝もあるのだろうか。装備も何も持っていないので、今日は下のナメ滝でランチして帰ることにした。ザックはライトウェイト200グラムの22L。生地はシルナイロンよりも強度はないけれど、シルナイロンよりも重い。やはりG6ウィスパーは必要。さて、ランチの模様は次回です。
■関連記事リンク:
南房総で沢ランチ◆
地図はコチラ
にほんブログ村
- 関連記事
-
テーマ:登山 - ジャンル:趣味・実用
予期せぬ景色との出会いがワクワクする。このレポート読んでるだけでそうなんだから、現地行ったらタマンネ~、だろうね。
知り合いが北海道の山の中で野菜だけ持って4日間沢下り?登り?やるかと。今時の便利な道具の持ち込み禁止な、リアルアウトドアツアーだそうな。
そうそう、ヤツの麓のキャンプ場へはこの秋辺りにご招待出来ればと考えております。