
雑誌「
一枚の絵」が北アルプス・上高地を取り上げ、そして
ブルータスがワンゲルを特集。あっちもこっちも気がつけばアウトドア。
80年代のアメカジブームでアウトドアファッション&グッズがクライマーという垣根を越えて流行したのを思い出す。
そして10数年前あたりからオートキャンプブームの波にのって隆盛しつつあったアウトドアブームは、ここにきてようやくその本質に向かっていよいよ助走を開始したのか?

ここのところ海外アウトドアブランドのショップが次々とオープン。原宿・青山界隈はさながらアウトドアグッズのショールームのようになっている。その先駆けは、やっぱり青山外苑通り方面にあったスキーショップGORO。高校時代、僕は、ここの店になかなか入ることができなかった。
ところで、ここ一年ほどでアウトドアブランドショップが軒並み進出する原宿・青山にあって、
MAMMUTは一般受けするテイストでありながら、焦点をクライマーに絞っているところは、やはり
さすがと思ってしまう。
さて、ブルータス誌面には“
山頂を目指すことが目的ではなく、森の中を彷徨い歩くことを楽しむ「ワンダーフォーゲル」が今号のテーマ・・・”と書かれていて、実にわくわくする。
中学・高校には“
山岳部”がある学校と“
ワンダーフォーゲル部”がある学校があった。僕はずっと山岳部だったのだけれど、ワンダーフォーゲル部の活動を見ていると気持ちのいいトレイル&フィールドを彷徨い歩くような活動とは正反対で、山岳部同様に山の頂を目指していたり、かなり重そうなキスリングをギシギシいわせて縦走したり・・・
山岳部より辛そうかも、と思ってしまった。これは一概に全てのワンゲル部に言えることではないかもしれないけれど、僕の知るワンゲル部あるいはハイキング同好会などは、垂直志向が希薄なだけで、ある意味、山岳部より体育会系チックだった。

ワンゲルは登山ではなく“気持ちのいい自然の中を彷徨い歩く行為である”というもともとのコンセプトがしっかりと理解されていれば、もっと違ったものになっていたのかもしれない。しかし、たとえばジョン・ミューアのお膝元の国立公園で開催されるバックパッキングスクールでは相当に過酷な課題をクリアしなければならず、快楽を享受するにはそれなりの試練があるものだなぁと思った。
ともあれ、もし日本のワンダーフォーゲル部が気持ちのいいワンダーフォーゲル的活動をしていたなら、もう即時入部したに違いない。これから、そういった原点回帰した新しいワンダーフォーゲル部を設立するのもいいのではないかな。きっと楽しいだろうな~。学校に原点を踏襲するコンセプトを持つワンゲル部が存在しないのだから、学生は自分たちで部を作っちゃってもいいと思う。
たとえばひとつの高校に山岳部とワンダーフォーゲル部が存在しても、全然別の目的なのだからノープロブレム!。目的が違うのだから、あってしかるべきなのである。
汚されぬ森と水と、作りすぎないけれど人の気持ちが行き届いたトレイルや道なきフィールドを自由に彷徨う大いなる幸せ。僕も、少年時代に目指したワンダーフォーゲルを、その意味を考えつつ、
シェラクラブのシェラカップを片手に、じっくりと楽しんでみたいと思う。
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