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Zetterlund
Author: Zetterlund
クラブネイチャー管理人です。犬を連れ、キャンプを愉しみながら、ハイキングやクライミング、沢登りを楽しんでいます。仕事はコピーライター、プランナー、PR。
都内から房総に移住し、4年後に山恋しくて今は丹沢の山並み見える神奈川にUターン。
山と音楽と本があればシアワセ。

メールは下記まで
info.clubnature#gmail.com
(メールの際は#を@に入れ替え)

【好きな山】
甲斐駒ケ岳、秋田駒ヶ岳、水晶岳、北岳、烏帽子岳(乳頭山)、丹沢山

【好きな曲/アーティスト】
・マーラー/ベートーベン
・チャイコフスキー
・ラフマニノフ
・アンネ ゾフィー・ムター
・松田聖子
・ジョニー ウィンター/プリンス
・ウラディーミル・アシュケナージ
・アンドラーシュ・シフ
・フジコ ヘミング
・バレンボイム


このサイトはリンクフリーです。
記事、写真などコンテンツを引用する際は、出典元として当Blogのクレジット表記をよろしくお願いします。
・相互リンクはしていません

・The Anglican Communion(N.S.K.K)
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クラブネイチャーは、山とシンプルキャンプスタイルのためのアウトドアBlog

ライフセーバーのgoodスマイル!

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★country life★


九十九里浜には実にたくさんの海水浴があります。ここは北部、山武市にある海水浴場です。そんなに大きな海の家も無く、浜までの道がわかりにくい、という2点のポイントを押さえると、ガラガラに空いている、まさに海外リゾートと見間違えるほどの素晴らしい海水浴場が発見できます。

080731_1.jpg広大な砂浜に、たぶん5~8組ほど。女の子同士のグループがほとんどで、20名ほどのビキニの女の子たちがビーチでのんびりと遊んでいます。この光景・・・大好きなバリ島のビーチの光景が重なって見えてしまいました。

ここのポイントのひとつめは、海の家ともいえない、小さな建物がひとつあるだけ。ふたつめは、よくありがちなBGMなどの音楽がなく、寄せては返す穏やかな波音だけが聞こえてくるということ。みっつめは、表通りから海水浴場までの道がアピールされておらず、見過ごしてしまうため混み合わない、ということ。

この、穴場海水浴場は・・・あまり名前は出したくありませんが・・・山武市エリアの南浜海水浴場です。仲間と騒ぐのではなく、静かに、ゆったりリゾートしたい方向き。施設は、何もありません。まさにネイチャー&シンプ尊

おそらく、こういう理由で、女の子同士のグループとか、静かに海水浴デートしたいカップルがやってくるのかもしれない。

080731_2.jpgのんびりと日本離れした時間が流れる砂浜だけれど、ガードはばっちり。この日、ボーイズ2名、ガールズ2名のライフセーバー達は、風向きや波に注意を払い、遊泳区域から出そうになっている人には的確に指示。てきぱき、てきぱき。見ていて、気持ちがいい働きっぷり。

日焼けした彼ら彼女らと話していると、まっすぐな気持ちを反映する、ストレートな言葉が気持ちいい。みんな素晴らしい若者たちだって思った。そして、業務の合間のほっとひといきついた瞬間・・・4人そろって、白い歯が印象的な素敵なスマイルをパシャ!!ご苦労様です。
(画像はクリックで拡大)

※でも、blogで記事にしちゃうと・・・混んじゃうんですよね(^^;;;

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テーマ:いいものグルッと房総半島 - ジャンル:地域情報

ジムニーsj30と水田の夕景

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これは先日の写真。

緑の水田の中の道を走っていると、あたりが桃色に染まっていた。車の中から背後を振り返ると、見事な夕焼け空。桃色、橙色、黄色、朱鷺色、朱色、薄紫色、すみれ色・・・よくみると、数え切れないほどの色、色々。

キャンプで自然を楽しみ、日常でも自然を楽しむ。自然にとっては人間なんて、いてもいなくても、どちらでもいい存在かもしれないけれど、人間には自然が必要だってこと、こんな風景に出会うと感じる。

自然が足りない東京に住んでいたときよりも、この頃は、とても穏やかになった自分が居る。明るくなったら起きだして、夜暗くなったらちょっぴり音楽を聴いて、本を読んで寝る。なんとなく、ナチュラル。こんな暮らしをしていると・・・いろいろなことが、どうでもいいような、ちっぽけなことに思えてくるから、困るんだ。

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テーマ:スズキジムニー - ジャンル:車・バイク

7グラムの極薄アルコールストーブ

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アルコールストーブだろうがエスビットストーブだろうが、フジツボSPにセットすればたちまち風防兼ゴトクとなり、加えて保温効果によってアルコールストーブの潜在能力を極限まで引き出してくれる。

しかし、さらにライトウェイトな風防兼ゴトクがある。それがトランギアのゴトク。空き缶で作ったアルコールストーブをこのゴトクにセットすると、サイズはピッタリなのだが、炎からなべ底までの距離がとりにくい。

080729_2.jpgそこで考えたのが、空き缶ストーブ(アルコールストーブ)の高さを極限まで低く(薄く)すること。で、試作したのが、こちらだ。高さ20ミリ(正確には19ミリ)、重さ7グラム(正確には6.7~6.9グラム)のアルコールストーブ。その薄さは、セイコーのダイバーズウォッチと比較いただければ、ごらんの通り。これの進化系として、このストーブ自身に軽量ゴトク取り付け用のパーツを装着予定。でも、予定は未定(笑

でも・・・風に弱いので、風防は必要だし・・・フジツボSPを使用すれば、そんなゴトク着脱パーツも必要ないし・・・だったら、超軽量の風防パーツも作ればいいじゃん、なんて思ったり・・・まだまだ思案は続きます(^^;;;

とりあえず、厚さ(高さ)2センチ、重さ7グラムのストーブ、完成です♪

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アルコールストーブを自作しよう

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テーマ:アウトドア - ジャンル:趣味・実用

南房総で沢ランチ

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昨日の日中、あまりの暑さに行く宛てもなく沢登りにでかけた記事の補足篇。

ライトウェイトのナイロンザックの中には、エマージェンシーキット、ルート目印用のカラートイレットペーパー、パンとソーセージ。それに水1L、万能蒸し器+空き缶ストーブのフジツボセット。

ルート概念など下知識もなく遡行した房総の沢で素晴らしい滝を発見し、そこでランチとしゃれ込む。目的は、ひたすら涼しくて気持ちのいい場所でランチと昼寝する、ということだったのでまさに好適地。

ここで取り出したるは、いままで何度も有用性をアピールしてきた愛用の万能蒸し器転じて、コンパクト焚き火台兼、風防兼、ゴトク・・・ようするに万能な火気ツール。

もう、めんどくさいので、以後これのことをフジツボスペシャル(フジツボsp)と呼ぶ(^^;;
【“南房総で沢ランチ”の続きを読む】
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テーマ:アウトドア - ジャンル:趣味・実用

房総で沢登り

現在、午後8時。このくらいの時刻になると風も冷たく、肌寒いのですが、日中の暑さときたら・・・クーラー使用しない新記録を狙っているにもかかわらず、思わず電源を入れたくなってしまう・・・あぶないあぶない。

都内に住んでいた今までだったら、暑い日には水量豊富な奥多摩の沢を水しぶきあびながら登って涼むなんてことができた。しかし、ここ房総にはそんな沢があるのだろうか。あまりの暑さに、現地に向かえばなんとかなるだろう、という気楽な考えで、沢装備もライト感覚で車で清和県民の森方面へ向かった。

最初は清和県民の森キャンプ場から入れる大滝で遊ぼうと思い、現地の橋の上から大滝を見下ろした。そこにはたくさんの家族連れと水しぶきをあげて沢遊びする子供たちの姿・・・即座にあきらめ、山道に車を乗り入れ、沢がありそうな場所で何度も水音をサーチ。そうして行きつ戻りつ、迷いつつたどり着いたのが今回の沢と滝。

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地図にない道を辿ったので詳細はよくわからない。たぶん三島湖に流れ込んでいる三間川(沢)の上流だろう。ものすごく細い林道の横の野原にジムニーを駐車し、身ごしらえ。なんとなく房総ということで、ヒルの予感がするためメンソールスプレーを念入りに。

足元はネオプレンの膝までのソックスに沢シューズを装着。まさかハードなことをするつもりはないので、膝までの水着パンツ。膝部分むき出しのこの格好で、これから薮に突入し沢まで出ようとしている。目の前には手ごわそうな笹薮に蔦がグシャグシャと絡まっている。
【“房総で沢登り”の続きを読む】
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テーマ:登山 - ジャンル:趣味・実用

未来型アウトドア環境

JAPANESE STYLE
山道の自販機


080726_1.jpg自動販売機がこれほど多い国は珍しいかもしれない。

海外からやってきた異邦人は、たいていズラリと並んだ自販機を見て、目を丸くする。

必要なものを人手を介さずに、スピーディに手に入れるシステムである自販機。こうしたものが便利さという理由ではびこり、これをすんなり受け入れてしまって、はたしていいのかどうか。

お店の方と顔をあわせ、挨拶し、ドリンクを買う。買い物とは本来こうした人と人とのささやかな触れ合いのはずだったと思ったのだけれど、それを面倒くさいと感じる人もいるのかな。人と人の関係が、知らない間に冷たくなって、稀薄になってしまえば、もしかしたら・・・・犯罪だって多くなるかもしれないし、これまで地域で荷ってきた子育てという機能だって。公共意識の欠落した子供だって増えるかもしれない。

便利はたしかに素晴らしいけれど、それが目的になっちゃぁおしめえよ(と寅さん風に決めてみたり)。人工物いっぱいの日常を少しだけ離れて自然にできるだけ近付けるシンプルキャンプ。プライオリティとして、自然との距離が第一で、便利というものは後回し。

そこをしっかり押さえておかないと・・・登山道脇にずらりと世界の名水の自販機が並び、山小屋がカプセルホテルになっちゃうなんてことにならないとも限らない(まあ在り得ませんが・・・)。わざわざ山に登ってカプセルホテルに泊まる・・・考えただけでも嫌気がさします(^^;;;

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テーマ:アウトドア - ジャンル:趣味・実用

ムツゴロウさんと仕事して

記憶のかけら


080725_1_20090119143636.jpg以前、ムツゴロウさんこと畑正憲さんといっしょに仕事をさせてもらったことがあります。ご存知のようにムツゴロウさんは文筆家でありナチュラリストの元祖的な存在です。

かつてコンラート・ローレンツ博士との対談で語られたふたりの会話は非常に興味深く、ムツゴロウさんにとってまさに人生の転機となったほどの大きな出会いでした。これ以後、ムツゴロウさんはいっきに動物へと傾倒を深め、世に知られる「おーよしよしよし・・・」と動物たちとペロペロしあうほどの異常ともいえるほどの動物好きへ。

彼の著書である「ムツゴロウの博物志」は、山へと一直線に傾倒していた少年時代の僕にとって、山岳以外の分野で夢中になって読んだ本です。これは今でも、コンラート・ローレンツ氏の「ソロモンの指環・動物行動学入門」「人イヌにあう」などの僕のバイブル的な本とともに書庫のどこかにあるはずです。

ムツゴロウさんは、外部企画運営会社の話にのって“あきる野”に動物王国を作り一波乱ありましたが、僕のムツゴロウさんに対する見方はずっと変わりません。ビジネスに向かない人ですが、とても動物に対する愛情に溢れた方です。“素晴らしい人”という言葉を安易に使って形容するほど、薄っぺらな方ではないし、単純でもありません。

ご一緒したのはフィルムメーカーとペット雑誌の共同企画の際です。応募されたペット写真から各賞を選定するのですが、ムツゴロウさんは写真に写されたワンチャンを一瞬見るや、楽しそうに様々なことを話はじめるのです。

(部屋でコチラを見あげて嬉しそうにしている犬の写真を見て)
「このワンチャンはきっと飼い主に怒られた後なんですね。ひじょうにワンパクで、飼い主が出かけるときに一緒に行きたいと騒いでハッスルしちゃったんでしょうね。それで、飼い主が怒って外出してしまい、戻ってきてから、この写真を撮ったんでしょう。この独特の表情は、飼い主の怒りをうかがい見つつ、喜びを表現しているんです・・・

とか

(緑の芝でゴロゴロしている二匹の犬の写真を見て)
「ああ、かわいいですね~。おーよしよし・・・この右のワンチャン、まだ童貞ですね。メスを知らないんですね。この態度はですね、こちらがオスでこちらがメス。二匹はファミリーではなくて、別々の飼い主さんのワンチャンですね。女の子に興味があるけれど、どう接していいかわからない。きっと一匹だけで飼われているのでしょう。このコはひじょうにやんちゃな性格ですが、臆病さも持っていて、子どもの頃、厳しくされたんでしょうね・・・気持ちを表すのにためらいがあるんですね・・・

なんて具合に、なんの変哲もない犬の写真を見て次々と話してくれる。それがどれもこれも、ものすごく面白くて、ムツゴロウさんの横ですっかり彼の話術に魅了されてしまいました。ムツゴロウさんのすごさは後日証明されます。その全てをコラムにしつつ、実際の状況をそれぞれ飼い主さんに話を聞くと、なんとムツゴロウさんの話とピタリ一致します。

ムツゴロウさんて、ほんとうにすごい人です。ますます好きになってしまいました。

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テーマ:犬との生活 - ジャンル:ペット

男体山雑記

=ClubNature仮想調査室=


少し前、奥日光・中禅寺湖菖蒲が浜キャンプ場記事で夕日に染まる男体山の写真を掲載しました。本日は、その男体山についての雑記を少しばかり。

江戸時代に描かれた男体山の表題は「日光山」となっています。じつは江戸当時まで一般的に日光山という呼び名で男体山、女峰山、太郎山の3つをひとまとめに呼んでいたようです。しかし、江戸の後期の享和元年(1801)5月3日の男体山の登山記録には、また別の名称が記されています。

山名は「黒髪山(くろかみやま)」。

登山したのは小野蘭山。彼の著した「遊毛記」に目を通すと“絶頂に古き矢の根、馬具、刀剣の類甚だ多し”と記されています。これを読んだだけでも、それまでの宗教登山としての男体山の姿が浮かび上がってくるようです。この黒髪山という名称は、なぜ黒髪なのか・・・ということがこれまでにも何度か議論されたようで、諸説あります。そのひとつは・・・

“山容が女性の髪を乱した如し”
に見えるからというもの。これが現在有力視される定説なのですが、さて・・・

歴史をさかのぼれば、男体山は仏教伝来後の中世から補陀落山(ふだらくさん)として東国の人々の信仰を集めていた聖域であり、ここに浄土観が結びついた場所で、当然のことながら山岳修験も盛んだった山です。頂に最初に立ったのは、下野の山岳修験者であった勝道上人。山が好きな方であれば、おそらく聞いたことがある名前だと思います。上人は天応2年(782年)の3月に、二度の失敗の後、ついに雪深い男体山の頂を極めるに至りました。上人、48歳のときのことです。

さて、よくよく古地理、風土記などに目をとおせば・・・他の多くの山も複数の名称を持っていることに気付くでしょう。これは山が見えるそれぞれの地域ごとに山を呼び習わしてきたためなのでしょう。たとえば赤城山なども、黒髪山あるいは黒保根山とよばれたりしています。この呼び名の大元は、日本の水神(雷神)である闇淤加美神(くらおかみのかみ)にあります。赤城山が雲を呼び里に雨の恵みをもたらすということから、周囲の農民らがそう呼んで信仰していたからです。

こうした事例は、山だけに(笑)探せばほかにもまだまだ山ほど見つかります。

もちろん、これは川も同様です。複数の地域を流れる河川は、地域ごとに呼び名が変わるのが古くは当たり前です。ですが・・・唯一特異な川があるんです。それは“天竜川”。ここだけは、上流から下流まで、天竜という名称で古代より統一されています。源流である諏訪湖にはよっぽど強大な宗教的・政治的権威を持った統治国家があったことをうかがわせる事例ではないでしょうか。

さて、こうしたことから考えて・・・男体山の別名である”黒髪山”は乱れた女の髪などではなく、日光の里人らが恵みの雨をもたらす聖なる山である故に闇淤加美神(くらおかみのかみ)が転じて「黒髪山」と呼ばれるようになった、としたほうが釈然とします。これはclubNatureの意見です。ところで漢字は、明治時代までは、かなりいい加減で、音を当て字する風に使われるのが茶飯事です。文豪の夏目漱石ですら、たとえばサンマを秋刀魚と記さずに三馬などと音でつづっていたほどです。漢字は近世まで音が合っていれば、それでよし、だったんです。

僕はまだ男体山に登ったことはありません。現在は登山道が整備されているけれど、どうせなら厳冬期の3月の雪深い中を勝道上人の足跡を追って、その並々ならぬ苦労を多少でも偲んでみたい気もします。

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やっぱり気持ちいい【奥日光・菖蒲ヶ浜キャンプ場

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テーマ:アウトドア - ジャンル:趣味・実用

ケロシニスト御用達?「灯油スポイト」

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シンプルキャンプの浸透とともに、フュアハンドランタンなどの昔ながらのケロシンランタンが見直されてきてますね。ここのところだんだんと愛用者(ケロシニスト ^^ ; )の姿をフィールドで普通に目にするようになりました。

僕は、やわらかな灯りで自然の暗さを破壊しないケロシンランタンの優しさが好きです。特別複雑な構造を持っているわけではないので、メンテナンスもカンタンだし軽々。

自己計測による燃焼時間は18時間少々。燃料タンク密閉度の関係で、なるべく移動時にはタンク内をカラにしています。ですから、燃料注入の際にも、使用する時間を考慮して灯油を入れるようにしています。灯油を注入する際に一般的なのはファンネルです。コフランコールマンからファンネルが発売されていて愛用している方も多いのではないでしょうか。

080722_2.jpgただし、こうしたファンネルだと、どうしても注入量の加減が難しい。で、僕が注目したのは“灯油スポイト”なるもので、マナスルなどのケロシンストーブを愛用していた学生時代から愛用しています。これはストーブから残った灯油を吸い上げるスポイト。灯油ポンプ同様に上部を指で押してから吸い上げます。

080722_3.jpg気になる1回の吸い上げ量はマックスで100cc前後。灯油を入れた燃料ボトルからこれで吸い上げて、ランタンに給油するというわけです。

吸い上げ量として個人差もありますが、これの八分目を目安にすれば一回あたり40~60cc。フュアハンドランタンの場合タンク容量が340ccなので6回弱でほぼ満タンになります。燃焼時間は60ccで約3時間。つまりスポイト一回で3時間、灯をともすことが可能です。ですので10時間灯したかったら多少多めに3回、あるいは4回入れるのを目安にしています。

シンプルキャンプ(シンプソン)では、場内照明のない、自然をより肌身で感じられる気持ちいいキャンプを目指しますので、そんなときの常夜灯としてスポイト3回分。そして、多少の誤差を考えて1回余計に入れます。

灯油スポイトは、ホームセンターで200円前後で売っています。残った燃料の吸い取りも、もちろんこれひとつ。入れる、抜きとる・・・こんな安いありきたりのアイテムですが、非常に役に立つ優れものです。

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日常で使うフュアーハンドランタン
シンプルキャンプ【塙ふれあいの森キャンプ場】

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町内の地引網(地曳網)

★country life★
中里海岸で地引網
Jibiki-ami(Net Fishing on the Beach)
Tourist Net Fishing on the Beach


080721_1.jpg朝の7時過ぎ。町内のスピーカーから、音程外れの音楽に続いて、地引網参加のアナウンスが流れた。9時から中里海岸で地引網を行うので参加してください、ということだった。

仕事の締め切りの関係上、どうしてもOFFがとれず、かといって自室に引きこもりっきりというのもシャクなので、ちょっとだけ様子を見に行った。海岸は、人人人・・・もう男女子供が入り乱れて気持ち良さそうに太平洋の波とたわむれていた。車のナンバーはほとんどが都内と他県。こういうのを見ると、近頃渋滞している理由がよくわかる。

人が少ないであろう明日の朝、ちょっとひと泳ぎしよう・・・なんて思いつつ、日陰で涼しい風に吹かれて待つこと15分。サーファーに注意を促すアナウンスが流れた直後、砂浜から船外機付きの舟が沖めざして船出して、みるみる船影は小さくなった。20分後に戻ってくると、浜辺に綱引きのようなロープが二本、引き出された。

080721_2.jpgそのロープに人が群がる。ロープの周りには二重三重に人の輪が取りまいている。すぐに号令とともに、海を相手の綱引きがはじまった。若いお母さん、お父さん、ちびっこ、それに女の子とサーファーの姿も目に付く。水着だから汗をかいても、またひと泳ぎすれば、またたくまに涼しくなるため、ここぞとばかり暑さも関係なく、楽しそうに綱を引く。サーファーはウェットの上を脱いで、さすが逞しい。

1時間近く、何度も何度も繰り返し綱を引き、ようやく浜に歓声がどよめく。網の中では魚の銀色がぴちぴちと跳ねまわっているのが見えた。子供達が制止を無視して手づかみでアジなどを持って走り去る。元気がいいね。それを見て、我も我もと手が伸びるのを漁師さんが必死で止める(笑)

080721_3.jpg水揚げされた魚は子供が水遊びできそうなくらい巨大なバケツに5杯ほど。中には40センチほどの魚も見えた。なんなのだろう。何匹か貰って帰ろうかな、と思ったら、なんとすでに魚配給のための長い長い列ができていたため、手ぶらで帰宅。
やっぱり海岸は暑いな、と思いながら、スダレを通すヒヤリと涼しい風の中、肴もなしでビールを飲んだ。
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日本キャンプ協会・会員証デザイン公募

=ClubNature通信=
日本キャンプ協会の会員証をデザインして
アウトドア用品をゲットしよう


080719_1.jpg僕が時々お世話になっているのが「日本キャンプ協会」のサイト。「日本オートキャンプ協会」と別の団体。「日本キャンプ協会」のサイトでは、オートキャンプではない“キャンプ本来の楽しみ”が味わえる、優良な穴場キャンプ場が発見できたりもします。たとえば、ここで知った「ラボランドくろひめ」という施設は、ロッジだってものすごく広々しているのに、料金は驚くほど安くて思わず「うそ!」と言いたくなっちゃいます。

もちろんロッジ横でのキャンプも気持ちいい。穴場キャンプ場で記事にしようかな、と思いつつロッジ付属だけに記事にせず、子供たちの夏休みに突入してしまったため、その存在だけをここに記します。詳細の情報は下記リンクでどうぞ。黒姫といえばC.W.ニコルさんの森がある場所です。夏休み、子供たちとの素晴らしい思い出作りロッジ併用型キャンプのベースにはうってつけです。ここは美しく、涼しいうえに、いつも空いています。外国人の姿のほうが日本人より多いことも多く、ここはどこの国だ?なんて思うこともありますが・・・穴場です。

敷地面積3万坪に、ロッジが点在。メインはロッジですが、横の木立の下などで気持ちのいいキャンプもできます。料金もロッジながら高規格型キャンプ場より若干高い程度。我が家はいつもこれです。黒姫をハイキングしたり、かなり楽しめます。「穴場キャンプ場」という検索ワードでアクセスする方が非常に多いため、あえて、この情報はキャンプカテゴリーから外し、タグもつけません(笑)
◆ラボランドくろひめ◆
サイト:高原の林間
場所:〒389-1303長野県長野県上水内郡信濃町野尻1848
TEL:026-255-5723
FAX:026-255-5724
HP:ラボランドくろひめ

さて、本題です。

「日本キャンプ協会」が、今回会員証のデザインを公募しています。多くのブロガーの皆さんは、サイトに表札を作ったり、名刺をデザインしたり、あるいは道具を自作されたりと、クリエイティブを楽しむ方々が多いので、その腕前を会員証デザインに発揮するのも楽しいかな、と思い記事にしました。

もちろん、キャンプ場で子供たちに絵を描かせ、それにお父さんがPCで手を加えるなんていう親子コラボのデザインなんかも素敵ですよね。これがもしも選ばれたなら、日本キャンプ協会の会員証になっちゃいますし、商品でアウトドアグッズがいただけちゃうんですから、嬉しいです。

これこそ、夏休みのモノとオモイデの一石二鳥。親子でチャレンジするのも、楽しいですよ、きっと。


◆詳細◆

(募集要項抜粋)
社団法人日本キャンプ協会では、会員証のデザインを広く募集します。
最優秀作品は約2万人の日本キャンプ協会会員の2009年度会員証として使用されます。
日本キャンプ協会と会員をつなぐツールとして、さわやかな印象を与える作品のご応募をお待ちしています。※詳細は、募集要項をご覧ください。

応募締切:2008年9月1日(月)
応募方法:データ(電子メール)または手描き(郵送)
応 募 先:社団法人日本キャンプ協会 会員証コンテスト係
選考方法:応募作品から数点を事務局で選考し、会報誌CAMPING 125号で公開。
       最終選考は会員による投票で行います。
副  賞:最優秀作品にはアウトドア用品を差し上げます。
応募作品の著作権は社団法人日本キャンプ協会に帰属します。
公式サイト:http://www.camping.or.jp/
募集要項:http://www.camping.or.jp/membershipcard.pdf


それでは、みなさん、素敵な夏休みを!
僕は・・・・この3連休は、残念ながら月末締め切りの仕事があるため、自宅でウンウンうなってます(^^;;; 今、出版広告業界はお盆進行という超イソガシイ真っ最中。その荒波の余波です(泣)

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九十九里浜の夏

★country life★

kujyukuri of summer

A lot of traditional cultures of Japan remain on the Kujukuri of summer.


080718_h.jpg早いもので、ここ外房に移住してすでに半年以上がすぎてしまった。今までのマンション暮らしになれた身体に、四季の気候がダイレクトにこたえる。なまったものだ、と思う。そういえば、真冬に薄着、寝るときはタオルケット1枚で、寒さに身体を慣らす耐寒訓練をやっていた頃が懐かしくもある。今では無理。

住んでいるのは古い民家だから、冬は異常に寒い。寒いものの雪は降らず、寂しげな海の遠吠えが竹林の上空に寒々と響いている。そして春が来て、今は夏。海のそばだから、夏はかなり暑いんだろうな・・・と想像していた。しかし、不思議なことに、日中こそ焼けるような陽射しなのだが、日陰に入ればひやりと涼しい。そして日が没すれば、そよそよと肌寒いような風が流れはじめる。

「あれ、意外と涼しいんだな」

 陽射しさえさえぎれば、意外なほど気持ちよく過しやすい。そこで大きなヨシズやスダレをたくさん買い込んで、ずらりと軒下に吊り下げた。TVで見たことのある、昔の御所の帝の回りにめぐらしたスダレのようになった。外から中は見えない。しかし、中から屋外の青空や風にそよぐ草木の眩しい緑は良く見える。屋内が、やわらなか日陰となって、いっきに涼やかになる。

「これはいいなぁ」

 これが日本の伝統的な季節の演出というもの。僕はさっそく風鈴を買ってきて、窓辺に下げた。ちり~~~ん、ちりり~~~ん・・まさしく日本の夏。窓をすべて開けはなち、室内に風が流れる中、夕方までに仕事を片付ける。そして、空が夕焼けに染まるのを見ながらビールを飲む。この時刻になると、風はひやりと肌寒い。やがて日が没すれば、月の白い光がとても眩しくて、Tシャツ一枚だと寒いほど。そして素晴らしいのが空を埋める星。海は真っ暗だから、星空がとてもきれいだ。まあ、北アルプスの涸沢あたりの星空には及ばないけれど。

 この半年で、村の移住者は数組増えた。一組は横浜から、もう一組は都内から。目的は二家族とも田舎暮らし。だけれどこんな田舎に仕事はない。それゆえ、それぞれのご主人は都内まで遠距離通勤しているのだという。たぶん通勤に2時間近くはかかるだろう。ご苦労様です。しかし、その苦労が休日には報われているようだった。200坪ほどの敷地に、大きな古民家。家の横には畑。早朝夕方、あるいは週末など、若いご夫婦が楽しそうに畑仕事に精を出している姿は、見ている僕も嬉しくなってしまう。

 奥さんはとてもお洒落な方で、散歩ファッションは僕がかつて生息していた南青山のウォーキング姿のようだ。お洒落な方が増えるのは、なんだかわくわくする。連れて歩いている犬もヨークシャーテリア。こういう方々が田舎暮らしに憧れて移住してきてしまうのだから、世の中わからない。

 さて、写真は九十九里町の風景のひとこま。ジャパニーズランタン、提灯です。古い町並みの中に、こうした伝統的な風景を見ることができるのも田舎ならでは。海岸通には著名なカメラマンのスタジオなどが建ったり、森のほうには広々とした誰のものともわからぬ別荘がたくさん建っているけれど、古い町並みは、こうした新しいものを拒まず、飄々としている。これもまた、日本の良さなんだな。

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超軽量ザックG6ウィスパー

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超軽量ザックG6ウィスパー
【Gossamer Gear G6 Whisper】


超軽量化の波はとうとうザックまで変えようとしている。今まで僕の持っているザックの中で軽量といえばノースフェイスの20リットルのサブザック。極薄ナイロンで作られており、200グラムちょと。しかしGossamer Gear G6 Whisperはそれをはるかに凌駕するスペックのザック。

容量33リットル(推奨容量15ポンド以内)。重量はなんと99グラム。もう笑っちゃいます。ヤクルト2本分ですよ。発案したのはライトウェイト・バックパッキング界の宣教師的なライアン・ジョーダン氏。もうジョーダンじゃないです。彼の著書は、かの有名なLightweight Backpacking and Camping。今までこのGossamer Gear G6 Whisperを手に持つジョーダン氏のサイトをお気に入りにリンクしていましたが、先日削除してしまいました。とにかく、Lightweight Backpacking and Camping誌は、ひたすらギアの軽量化を目指すバックパッカーたちのバイブルです。

080717_2.jpg素材はHEX3などでおなじみの“シルナイロン”。シリコンコーテッド・リップストップナイロンの210デニールです。さらりとしていて引っ張り強度と耐水性にすぐれ、風のように軽い素材です。しかし引き裂き強度はありませんので岩角や立ち木の枝など要注意。ストラップはショルダーのみ。33リットルの容量ですから、ヒップストラップは軽量化のために省いたものでしょう。ショルダーストラップのフォーム材は必要とあらば取り外しも可能。

通常備わる背面パッド類もナシ。これは、僕の愛用する軽量サブザックも同様です。このタイプのザックでは、通常だと着替え、雨具などの衣類やリッジレスト、Zレスト(Cascade Designs)などのマット類をパッドがわりに背面にパッキングする。これは、昔の山岳部などで使われていた帆布製のキスリング(ザック)などでおなじみの方法。

さて、この超軽量ザックでどれほどのバックパッキングが可能でしょうか。

先日記事にしたBlack Diamond社のシェルターテント“HiLight”を持ち、チタンコッヘル、ガスストーブ+ガス1本、キャンドル、プラティパス(水筒)、エマージェンシーキット、軽量コンパクト雨具、ドライ系フーズ、ヘッドランプ、携帯ラジオ、トイレットペーパー、緊急時の着替え用アンダーウェア1組、シュラフマット、フェザーシュラフ・・・などを持つとしてざっと3泊~4泊はバックパッキングが可能でしょう。

もちろん超軽量化のギア類ですから、ジョーダン氏がしているように、片手で軽々と持ち上げられるはずです。

HEX3は軽量ですがNESTを持参するとなると重量増ですので、クローズ環境を居住に求めつつ計量化を図るなら、やはりアライテントかブラックダイヤモンドでしょう。しかし、これはあくまでもG6 Whisperをメインザックとして考えた場合のこと。メインザックは別にあって、軽量かつ容量の確保できるサブザックが必要という場合にチョイスするのもいいかもしれません。つまりキャンプをベースにトレッキングする際の現地行動用ザックとしての用途です。もちろんクライミングにも・・と書きたかったのですが、素材がシルナイロン。引き裂きに弱いので岩角などで裂けるリスクが大きいため危険です。ということで、あくまでもバックパッキング(トレッキング・ハイキング)用途に限られます。

もしも余裕があれば、これは常備しておいて損はないザックだと思います。ウルトラライトバックパッカーの、心強い武器になるザックです。僕は、現在200グラムちょっとのサブザックを愛用していますが、もし今数泊程度のライトウェイトバックパッキングおよび行動用サブザックを手に入れるとしたら、G6 Whisperを選びます。もちろん、独善的ギア評価です(^^;;

G6 Whisperの3Dヴュワー
Ryan Jordan with the G6 Whisper

追記7月19日:繰り返しになりますが、シルナイロン(210デニール4オンスのウレタンコーテッド二重壁リップストップの生地ナイロン)なので、岩角や木の枝で裂ける危険があります。しかし、そんなに神経質になる必要もないでしょう。

推奨の内容量は15ポンド以内。6キロ程度の荷ですので、これだったらテントも含めて3泊程度は可能な重量です。しかしあくまでもライトウェイトを標榜するバックパッキング(山歩き)向きです。ここにこんなことを書くまでもなく、上にThe Magazine of Lightweight Hiking and Backcountry Travelのサイトの”Ryan Jordan with the G6 Whisper ”記事へのリンクを貼ってますので、その中に取扱説明書がPDFでダウンロードできます。ご興味ある方は、ぜひそちらをご参照ください。

別製品で愛用しているシルナイロンのサブザックは、中身が透けて見えることはさておいて、普通に使用していても今まで特に問題はありません。ノースフェースのライトウェイトザックよりも丈夫だし軽い!G6ウィスパーは十分に普通に使い倒せるザックですよ。

中身が透けて見えるザックなんてあたりまえにありますから。

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老人のソロキャンパー

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記憶のかけら


苗場山を登った帰りにちょっと遠回りして休暇村磐梯高原のキャンプ場を利用したときのこと。

テントの設営を終え散策していると、ふらふらと一台の汚れた軽ワゴンが駐車場に入ってきた。あっちに行ったり、こっちに来たりとなんだかとても頼りない運転をしている。やがてエンジンが止まった。しばらくすると車窓からプカリと煙。どうやらタバコを楽しんでいるようだった。

そして、ようやくのこと。姿を現したのは80歳に手が届くかと思える小柄な老人だった。彼は一匹の雑種の老犬を助手席から下し、駐車場横の雑草がいっぱいの草地サイトを丹念に歩き回っている。そこは、ほとんどテントが張られることのない、人気のないサイトだった。小さな軽にひとりの老人・・・キャンパーには見えない。

が、意外なことに、老人は雑草がぼうぼうの草地の真ん中で立ち止まると、そそくさと車に戻り、その場所に白い小さな使い込んだ軽自動車を乗り入れ、なにやらゴソゴソ。なんと後席からテントやテーブルを下ろし始めたのだ。

“あんなお年寄りが、ひとりでキャンプ?”

老人は、小柄な自身同様の、どこのメーカーのものともわからぬような、とても小さなテントを張り終えた。次に、ホームセンターなどで売っている、テーブルとイスが一体になったブルーのテーブル&チェアをセッティングした。テーブルの上には家庭用ガスコンロが1台とコッヘルが1セット。主要装備はたったこれだけだった。

テーブルに置かれたコッヘルは、一人用にしては大きめだった。老人はチェアに座ると湯を沸かし始めた。テーブルの上にはコーヒーカップがふたつ。あれ?とこのとき思った。老人のソロキャンプということで、花壇の縁石に腰掛け遠めに見ていたのだけれど、後からだれかくるのかな、と興味をそそられた。

僕は犬連れだったので、犬を操り老人の方に近づいた。サイト横を通りながら「こんにちは」とお決まりの挨拶。遠くの森をじっと眺めていた老人は、ちらりと僕の方を向き、ペコリと顔を下げると誰も座っていないテーブルの向かいに視線を投げた。

「気持ちのいいキャンプ場ですね」

と言うと、何度かうなずいた後に間をおいて「ここはよい場所だよ」と犬の頭を撫でながらつぶやいた。そこで、なんとなく「いつもお1人で?」と聞いたのをきっかけに、ふたことみことばかり話をした。

子供のできなかった老人は、定年後に軽自動車を購入し妻と犬とで方々をキャンプして回りはじめたのだという。「ここはね、家内が大好きなキャンプ場だったものでね」と実に幸せそうな笑顔。その奥さんはどうしたのか気になったところ、「昨年の冬にね、ぼくひとりになっちゃったものだからね・・・」と、老人は犬の頭を撫でた。ここで僕らの会話は途切れて終わった。

きっとこのご老人は、ずーっと働き詰めの人生で、旅行すら行くことはできなかったのかもしれない。そして定年を期に、楽しい思いをさせてあげられなかった妻のために、小さな自動車とちっぽけなテント、そして安いテーブルセットを購入し、二人でキャンプをして回っていたのだろう。長年労苦を共にしてきたその妻も半年前の冬に亡き人となり、老人はひとりきり。

“かすがい”である子供がいない分、きっとふたりで、お互いを労わり信頼しあい、ずーっと生きてきたのだろう。その大切な妻を失ったこの老人の悲しさは、果たしていかばかりのものであったか・・・心の痛みは、おそらく僕などには想像もできないほど大きかったに違いない。

こんなちっぽけなテントとテーブルであっても、ふたりで作った思い出は人生の宝物なのだ。あちこち痛んだテントを見れば、ほんとうに方々を二人で巡り歩いたろうことが想像できる。穴や傷は丹念に縫われており、それは今は亡き妻がキャンプの思い出話に笑顔しながら縫ったものであろうか。

だからこそ、今はなき妻の笑みを、在りし日のようにテーブルの向こう側に見るために、この老人はキャンプをしているのかもしれない。僕は無言で頭を下げると、その場を後にした。老人の姿は、沈みつつある夕日の中に寂寞として、悲しげにかすんで見えた。

この休暇村磐梯高原キャンプ場は大好きなキャンプ場です。秋の平日、ここでのんびり過すのが気持ちよくて、毎年訪れています。そして行く度に、この老人が小さなテントを設営していた駐車場左側の手前の草地に目がいってしまい、泣き出したいような、そんな無常な気持ちを覚えてしまいます。

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日本一不便? 乗鞍高原一の瀬キャンプ場

080718_h_20090120163207.jpgちょっと前に、「日本一不便なキャンプ場?」という記事が松本発で小さなニュースとして露出した。発信源は松本市安曇の「休暇村乗鞍高原」。

オートキャンプ不可で電源サイトも無し。しかしこれはシンプソン(シンプルキャンプは尊い)にとって、基準を満たす要素。休暇村乗鞍高原は、不便さを前面に打ち出し、「自然がいっぱい」ということをアピール。これによって、不便さに惹かれた方々から問合せが増え、閑古鳥が鳴いていたキャンプ場に人が戻ったのだという。

まあ・・・なんというのか、そろそろオートキャンプとは別の価値観を持つバックパッカー的な人たちが増えてきたということなのか、あるいは僕もそうだけれど登山から入ってキャンプも楽しむようになった人が増えたのか・・・。もし、そうではあっても、かなり複雑な気分だ。

ここは穴場キャンプ場情報ではあえて取り上げていなかったけれど、いつ行っても空いていて気持ちのいいキャンプが楽しめる場所だったのだ。

駐車場からキャンプ場まで徒歩20~25分。上高地から徳沢までの遊歩道のような、気持ちのいい白樺林の中にのびる一筋の道をテクテク歩く。白樺林の中にさらさらと流れる乗鞍岳を源流とする清冽な流れには岩魚が棲息している。キャンプ場にはもちろん照明はない。それ故に夜は満天の星空を楽しむことができるのだ。しかしこの楽園が、不便と言う言葉でで脚光を浴び、いまや利用者急上昇 (^^;;

自然を楽しむために、あえて自然に近い状態を求める人がいるいっぽうで、便利で快適を求める人もいる。需要は二極化している。登山と似たようなものかもしれない。

さて、ClubNatureにとっては、古くからのキャンプ場あるいは商店や何某かの団体がサービス的な要素を含めて運営しているキャンプ場は宝物。人が押し寄せるのであれば、僕は身を引き、ひっそりとしたキャンプ場を再び探すとしよう。

・・・しかし、何度も繰り返しになるけれど、ここは、ほんとうに気持ちがいいキャンプ場だ。車で向かう、その道だって、ほんとうに気持ちがいい。野反湖や小梨平より、僕は数段気持ちがいいと感じている。可能であれば、秋(8月最終週)の、それも平日に行ってみてほしい。ぜひ・・・ああ、こんなこと書くと、また増えちゃいますね・・・今まで記事にしないできたのに(^^;;

◆関連情報&リンク◆
・開設期間:7~8月
休暇村乗鞍高原のキャンプ場HP

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風防&ゴトクにもなるコンパクトな焚き火台

070712_h_20081212162138.jpgCN(クラブネイチャー)流シンプルキャンプ、名付けてシンプソン(シンプ尊)。えと・・・“シンプルキャンプは尊いぞ”っていう程度のものですので、お気になさらずに(笑)

以前より、度々登場させてきた、手のひらサイズの焚き火台。これは数百円の万能蒸し器を焚き火台として進化させたもの。これを、転用とも言う。しかし、転用こそ新たな価値発掘の重要な行為としてCNでは位置づけていて、あらゆるグッズに転用の可能性を探るのである(^^b

で、手のひらサイズの、この焚き火台に見事進化を果たした万能蒸し器であるが、さらに転用を加速させ、今では風防としての潜在能力を如何なく発揮しているのだから驚き、もものき、さんしょのき。シンプルキャンプにとって重宝するのがエスビット&アルコール系ストーブ。しかし、これがめちゃくちゃ風に弱い。テント内炊事なら問題ないのだけれど、登山ではなくキャンプであれば、気持ちのいい景色に囲まれて炊事をしたいのが人情というもの。

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けれども、そのためだけに数百グラムといえども荷は増やしたくない。なぜならシンプソンだから。そこで転用の妙!100グラム台の焚き火台の花びらを立てたままセッティング。この朝顔の花の中にエスビットポケットストーブも、アルコールストーブ(ゴトク含む)も、すっぽり納まるのだ。チムニー型風防とまではいかぬまでも、通気性抜群で、風防性能も良好。名付けてディフェンス・フォーメーション・・・アサガオ

ガンガン燃える強力火力が必要な場合は、フォーメーションチェ~ンジ!オフェンス・フォーメーション、菊花(きっか)。焚き火台としての攻めまくる本性が牙をむく。さらには、風防&ゴトクを兼用すると同時に、携帯時には中にアルコールストーブをすっぽり収容するパッキングフォーメーション、フジツボ。この上で調理し終えたら、そのままアルコールストーブをガッチリガードしザックの雨ブタへポン!このなんと優れたるコンパクト性、携帯性。まさにシンプソンTOOL。

こうして転用に転用を重ね、そのうち頭にかぶるなんてことにならないとも限らない、そんな恐るべき潜在能力を感じる万能蒸し器いや・・・焚き火台なのでありました。

※ナチュラムでコンパクト焚き火台が販売されていますが、使い勝手はダンゼンにホームセンターあるいは100均の万能蒸し器が優れています。万能蒸し器は蒸気を通す穴が無数にあるため、焚き火の際の火持ちに優れるうえ、穴のぶん軽量化が図れます。耐久性は、僕が焚き火台として1年以上使用しているこの万能蒸し器が実証しています。前回の記事の焚き火シーンも、これを使用しています。シンプソンのための優れものアイテムです。

◆関連記事:ソロキャンプのための焚火台

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やっぱり気持ちいい【奥日光・菖蒲ヶ浜キャンプ場】

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Lake Chuzenji
(Shoubu-gahama Campground)


土曜日の早朝のこと。居間で電話のベルがけたたましく鳴った。時計を見ると5時をすこしまわった時間だった。いままでの経験から早朝の電話はあまり嬉しくないことが多い。延々と鳴り続けるベルに、留守設定にしておくんだったと悔やみつつ「はい・・・」と、たぶんものすごく不機嫌そうに出た。

相手は友人だった。天気が良さそうなので日光にキャンプしにいこう、というお誘いの電話。返事をするより前に僕の頭の中では・・・外房からであれば高速道路に乗るよりも成田を突っ切ってそのまま宇都宮まで北上し、日光御成街道に入ったほうが面白そうだな・・・なんて考えはじめていた。急いで準備して5時半に自宅を出て、ずーっと下道を走り5時間あれば着くだろう、と算段し、正午に日光のイタリア大使館別荘の駐車場で待ち合わせた。

奥さんに声をかけ、シュラフ、マット、コッヘル、雨具、折りたたみウォータータンク、テント、燃料、空き缶ストーブ&エスビット・ストーブ、パスタ&即席調味料を放り込むようにパッキングしたザックふたつと、バイヤー、ロールテーブル、ランタン、そして家庭用のカセットガスバーナーをジムニーの後ろに投げ込み出発。のんびり田舎道を走って、到着したのは11時少し前。ヒヤリと肌寒い中禅寺湖畔のイタリア大使館別荘付近を、すでに沢山の観光客が気持ち良さそうに散策していた。日光はやっぱり最高の避暑地だ。 【“やっぱり気持ちいい【奥日光・菖蒲ヶ浜キャンプ場】”の続きを読む】
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戸隠イースタンキャンプ場  戸隠奥社へ

信州キャンプで好きな場所は数々あるけれど、日本の神話と歴史を間近に感じ、接することができるのが戸隠イースタンキャンプ場。標高1200メートル。都内など都市部とは気温で10度の差があるため、真夏であってもヒヤリと涼しい。

写真は5月末に戸隠山の奥社を訪ねたときのもの。天岩戸開きに関連する神々を祀る戸隠の奥社の祭神は天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)。天照大神が天の岩屋に隠れた際に岩戸の前で天鈿女命(あめのうずめのみこと)が舞を舞い、その気配に天照大神が覗き見したとき、無双の神力で天の岩戸をこじあけたという神だ。

凛と伸びる太い杉の石畳をたどると、道はやがて石段となり、山道となる。奥社からの景色も素晴らしい。

戸隠で気になったのが天鈿女命(あめのうずめのみこと)が祀られている火之御子社。火之御子と書いて「ひのみこ」と呼ぶ。“ひのみこ”とは“ひみこ”のことだ。魏志倭人伝に記される卑弥呼すなわち火之御子・・・つまり天鈿女命(あめのうずめのみこと)ではないのか・・・と想像も膨らむ。天照大神という神を崇拝し御子(みこ:巫女)として仕えたのが火之御子(ひのみこ)であるとするならば、「あめのうずめ」の別名こそ卑弥呼だったのではないのか・・・なんていかがでしょう(^^;;

ところで戸隠神社の社紋が気になる。これは鎌卍(かままんじ)と呼び、鎌を卍型に置いた形象なのだという。
社の言い伝えでは水の神・豊作の神格として伝わったため、農耕の象徴としての鎌、と謳われていますが・・・鎌は豊作以外に蛇を象徴している。かの諏訪大社には、御柱(蛇・竜)に無数の鎌を打ち込んだものを祀る場所もあり、古くは鉱山や金鉱などとのつながりが想像できる。おろちの古くの意味は、蛇がとぐろを巻いたような単独峰を“ち”と表現するのにたいし、尾根が分岐する山脈を“おろち”とも呼ぶ。おろちは砂鉄や鉱山であり、剣や富を生み出す存在。

室町以降に形成されていった戸隠縁起譚の奥底に眠る秘密を、探り出したならきっと楽しいに違いない。そして戸隠でキャンプしたら、ぜひ買って帰りたいものがある。それは“戸隠の絵本”と呼ばれる、付近の伝説をまとめた書籍。ものすごく面白いです。

◆戸隠イースタンキャンプ場◆
(シンプルキャンプにふさわしい、お気に入りの低規格型キャンプ場)
期間:GW~10月下旬(要確認)
場所:長野県長野市戸隠国有林内
電話:TEL/FAX 026-254-2125
サイト:草地(高原・森)、サイト数およそ300サイト
施設:炊事棟、炊事用かまど、トイレ、自販機、受付棟程度
IN/OUT:フリー
禁止事項:特になし
料金:3500円

◆キャンプ場情報:戸隠観光協会HP

◆関連リンク:戸隠神社HP

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混浴の秘湯・湯岐山荘

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温泉好き、というよりも、山屋の心をくすぐる温泉宿です。なんたって名称が湯岐山荘(ゆじまたさんそう)ですから(笑)

なんだか、ものすごく懐かしい・・・・その理由がどうも判然としないのだけれど・・・この懐かしさは、なんなのだろう。子どもの頃、初めて連れて行かれた山麓の山小屋とか、新潟魚之川の河畔の古い釣り宿とか、ああ、そういえばカヌーキャンプの天国のような場所・・・奥銀山キャンプ場を擁する小白沢ヒュッテにも似ているし・・・建物に入る前に、ぼーっと突っ立ったまま、そんなことを考えてしまった。


奥銀山キャンプ場は、豊かなブナの森の中にある最高に気持ちのいいキャンプ場のひとつ。風が吹けば木漏れ日がきらきら揺れて、何もしないことが、こんなにも気持ちのいいことだったかと思わせてくれます。カヌーもできるし、下の只見川では釣り三昧も。もちろん尾瀬や平ケ岳の登山基地としても最適。トウゼン直火で焚き火も可能。ソロテント1張¥1,000円。そしてオートキャンプができない、というのもポイント高し。いつ行っても空いている天国のようなキャンプ場です。バックパッキングでのファミリーキャンプにも、ここならオススメです。
奥銀山キャンプ場(小白沢ヒュッテ)HP

じりじりと照りつける日差しの下、汗が流れる。しかし、一歩日陰に入れば風がひやりと涼しいのはありがたい。あとわずかで、けたたましいセミ声がこのあたりいっぱいに満ちるのだろう。

ここは福島県の東白川郡。十重二十重に山並み連なる故郷のような場所。風がふくたび、濃い緑の匂いがむんと香る。遠くに聞こえる蜂の羽音に、あくびを誘われるほどの長閑(のどか)さ。高山などに行かずとも、こうした豊かな自然はどこにでもある。かえって、こうした場所のほうが人も少なく、自然を堪能するには好都合だったりする。

このことはキャンプ場選びにも当てはまることで、だからへそ曲がりの僕などは、ブログを巡回して誰もが記事にしない場所を探し回っている。もちろんガイドブックも読むが、それは掲載されていないキャンプ場を確認するためなのだから自分でも笑える。 【“混浴の秘湯・湯岐山荘”の続きを読む】
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自己ベスト記録

記憶のかけら


ギネスのように○○世界最高記録、などと比較しなければ、誰もが自分自身の中で、何がしかの最高記録なるものを持っているものです。つまり「自分記録」です。

たとえば「連続テント泊記録」
たとえば「連続車中泊記録」
たとえば「バックパック最軽量記録」
たとえば「テント設営時間最長記録」
などなど

僕にとって、僕自身の身近な方々と競い合っても、たぶん負けないだろう、的な記録は風呂。まあ入浴時間の個人記録なるものもありますが、これは自分のこれからの一生の間でも“たぶん二度とありえないだろうな”と思えるもので、題して“入浴しない記録”。言い換えれば“身体を洗わない記録”とも言えます。いま考えれば実に不潔極まりない記録です。

これは南アルプスの山中を縦走(バックパッキング)漂白したときのもの。日数は真夏の33日間。ずーっとテント泊で人のほとんど入らない南部の隅々まで歩き回ったときの記録です。もちろんこの間、一度も着替えなし。

雨に降られ濡れても、そのままシュラフに潜り込めば朝までになんとか乾いてしまいます。数日すると自分自身から、なんともいえない異臭が漂ってきますが、それも10日もする頃には気にならなくなり、バックパッキング20日めにはまったく臭わなくなります。途中、二度ほど標高が低くなり集落の近くを通った際に食料の買出しで雑貨屋などに立ち寄りましたが、そのときの店を守るお婆ちゃんの僕を見た表情が今だに忘れられません。

さて、最終的に降りたのはピストンして到達した広河原小屋。僕にとっての大恩人が経営する山小屋です。木陰で飲む炭酸水の美味さは、水ばかりを口にしてきた僕にとって、まさに甘露です。そしてバスを待つ間に着替えるのですが、長袖シャツはいいとして、下のTシャツがなかなか脱げません。グイとひっっぱって脱ごうとしたら、音もなく裂けてしまいました。

ひっぱると裂けるので、Tシャツが細かいボロ布のようになって足元に散らばります。ずーっと着ていたので、汗、雨などで酸化してボロボロになってしまったようでした。真新しいタオルで顔と上半身を洗い、ついでに髪も。髪からは砂がたくさん流れ出て、自分でもびっくりです。石鹸の泡もたちません。三、四度繰り返し洗ううちに、ようやく泡立ちしました。

キレイさっぱりし、下着もすべて着替えたあと、脱ぎ捨てた衣類をビニール袋に入れるとき、そこから発せられるものすごい異臭に自分でも驚きました。しかし、衣類の異臭よりも、よくぞ一ヶ月以上この身とともに過してくれたなぁ、という愛おしさのほうが大きかったのですが、ビニール袋から漏れる悪臭に、急行電車のダストボックスに入れてしまいました。

こんなことを書いてますが、僕は大のお風呂好きです。その証拠に、連続入浴時間自己ベストも持っています(^^;;

当時着ていたのはヘインズのポリ混コットンのTシャツ。コットんなので水分を含み、乾きが遅いので臭くなり酸化してしまったのでしょうか。今は化繊中心の速乾性を愛用しています。アウトドアは速乾性ですね。



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アルコールストーブ昔も今も

かれこれ30年近く前。僕がまだ少年だった頃の話。

親の山岳会仲間の方に初めて本格的な登山に連れて行ってもらいました。本格的とは云っても、所詮山経験のない小学生を連れて行く山だから、トレッキングのようなものです。僕は、現在、トランギアやメタ、エスビットが好きですが、おそらくその原点はこの登山にあったような気がします。この最初の登山で見たのがアルコールストーブです。時々、プス・・・ブツブツとかすかな音を立てながら炎も見せずに燃えるストーブの面白さ。

それで、帰宅するなり、手に入るもので山の真似事をしていました。父親がコーヒーで使っていたアルコールランプを持ち出し、お茶の空き缶を利用して飯盒炊飯ならぬ缶詰炊飯。これはぐつぐつ煮立って、最後にはおかゆのような、ノリのような・・・そんな食べ物ができあがりました。ここにノリの佃煮を入れて食べたのですが、裏庭で親に隠れて食べる初めての野外料理の美味さときたら、格別でした。

中学に入学する頃には両親の知り合いの山岳会の大人たちと登山するようになり、最初に手に入れたストーブがケロシン(灯油)のホエーブス。同じ時期に購入したコッヘルに、偶然付属していたのがメタクッカーなるものでした。これはクッカー内に収納できる小さなアルミゴトクで、真ん中に固形燃料メタを乗せて簡易ストーブになるというもの、

友人と出かけた山のテント場で、ホエーブスをメタでプレヒートする僕を尻目に、友人はアルコールストーブを取り出すやいなや着火し鍋を火にかけました。僕がようやく点火しコッヘルを火にかけると、すでに友人はサッポロ一番の乾麺を投入するところ。火力は圧倒的でも、それが絶対ではないのだな、とこのとき思い知りました。友人が威力を見せつけたそのアルコールストーブがトランギアでした。

この一件以来、僕はソロ登山のときはアルコールストーブを携帯するようになったというわけです。いっぽうで仲間との登山の際の、やや大きめのコッヘルによる調理にはマナスルを使っていました。ケロシンストーブをテント内で使用していて、プレヒートミスにより、めらめらと立ち昇る炎はテントを燃やしそうでちょっと怖いですが、アルコールストーブはそんな心配もありません。無風状態のテント内で炎も煤も出さずに静かに燃えます。なによりも、アルコールストーブはメタ・エスビットよりも低コストのうえ、安全性に優れた究極のストーブのひとつ。

最近は、携帯性の面(アルコールはかさばるので・・・^^; )から、ソロ登山や沢登の際にはエスビットポケットストーブとネイチャーストーブばかりを持ち歩いています。故障せず、いざとなったらネイチャーストーブは風防として使えます。自作の風防もありますが・・・かなりの手抜きなのでここに掲載するのははずかしいです(^^; メタクッカーは何度か使用しましたが、風防の穴が大きすぎてほとんど使い物にはなりませんでした。もしかしたらハロマークデザイン・アリゾナストーブのように、シェラカップの中に入れて使用するのでしょうか。今となっては、よくわかりません。

ちなみに画像はミリタリートランギア アーミーストーブセット。セット内容は2-part mess tin、Stand/windshield、Burner、Fuel bottle。なかなかカッコイイですね。これが現在セール特価ということで、なんと9ドル95セント!!! 130円換算で1293円・・・1300円、安いですね~。日本は中間業者が利益を取りすぎじゃないの?、と思ってしまいます(^^;;

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アルコールストーブを自作しよう

7月7日:穴あけ用データの追加。

天気のよい週末に、ずっと書斎で仕事です。仕方ないので、仕事の合間の1~2時間ほどを費やしてアルコールストーブを自作。ストレス解消です。

用意した材料は350ml.のアルミ缶ふたつ。2気室タイプ(単室加圧式ストーブ)の構造は、カットしたアルミ缶(高さ3センチ)の底ふたつに細めのアルミの筒(高さ4センチ)をサンドイッチするようにはめ込みます。片方の底は真ん中をくりぬいて、そこがアルコールを入れる穴であり、バーナーのひとつ。中に入れたアルコールは中の筒の下側を通って外側の空間に入り、そこで気化して上昇したところに火が点火する仕組み。

それでは、一から完成まで、アルコールストーブができるまでを、制作風景の写真でご覧ください・・・
【“アルコールストーブを自作しよう”の続きを読む】
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てっぽう虫

先日のこと。

ひしさぶりにお寿司にしようということで、寿司ではピカイチの美味さのヤマト水産の握りを買って家に向かって車を走らせた。

千葉県の茂原を走っていると回転寿司の路面店が数多い。以前、人があふれる”かっぱ寿司”は美味いのかな?と思い、入ってみた。しかし、2皿ばかり食べたところで、そのあまりのマズさに腹が立ってきた。一皿が98円?100円だったか、そんな安さを売りにしている店で、味は二の次。安いだけという、まったくもって、けしからぬ店だった。

こんなまずいものを子供に食べさせていたら、ほんとうに美味いものがわからなくなる。かっぱ寿司は日本の食文化の敵のような店だ。

しかし、これだけ多くの人が入っているところを見ると、味よりも安さを選ぶ人がこれほど多いのか、という気分になり無性にやりきれない思いばかりが胸中に渦巻く。そんな中、回転寿司チェーンなども経営するヤマト水産の美味さは別格。さすが鮮魚、活魚、マグロの卸をしている水産会社ならではの誇りある味だ。(外房のやまと水産、とは別の会社です。カタカナでヤマト水産です)

080705_1.jpgで、途中の雑木林で、妻とお茶でもしようと、エスビットとシェラカップを持って林の中へ。お気に入りの石に腰掛けてエスビットに点火。そのとき、横の木の根元に木屑が見えた。もしや、と思って木の皮を剥がすと案の定、丸々と太った“てっぽう虫”がいた。これはカミキリムシの幼虫。

僕は指でつまみ出し石の上に置き、ポケットから取り出したオピネルでサクサク輪切りに。それのひとつを食べると、美味いのなんの。フランス料理店で食べるフォアグラなんて目じゃないウマサだ。しかし、妻は「やめてよ」と言うと怒って立ち去ってしまった。

仕方ないので、口に残ったてっぽう虫の皮をぺっと吐き出して、コーヒーは諦め車に向かった。もしも、近い将来、食糧難で餓死が迫ったなら、山野にあるこの素晴らしいご馳走を、人目を気にせず気兼ねなく食べられる時代になるはずだ。個人的に、食べる気がしないものは“シャコ”。死骸に食らいつくあの姿を見てから食べたくなくなってしまった。それにくらべ“てっぽう虫”は木を食べおがくずの糞をする。

◆関連記事:キャンプで出会う、こわい毛虫・かわいい芋虫・おいしい芋虫

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ClubNature注目テント

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キャンプスタイル同様に、テントひとつとっても実に様々。どれを選ぼうか・・・迷ってしまいますね。僕の場合、キャンプの目的は3つ。快適家族オートキャンプ、シンプルキャンプ(ソロ含む)、山岳キャンプです。

1:快適家族オートキャンプ《目的:快適リゾート》
高さ、広さが確保できていて、家族や仲間とわいわい楽しむリゾートキャンプ仕様。スクリーンタープも大活躍します。クライミングクラブ主催の年数回のフェスティバル的なキャンプでも、この大型スクリーンタープやテーブル類、ダブルバーナーは重宝します。

2:シンプルキャンプ(ソロ含む)《目的:自然トリップ》
シンプルキャンプはできるだけ道具類をシンプル&ライトにして、自然の中に分け入ってトリップしよう、というもの。テントや火気類だって、より自然に、原点回帰を良しとしてチョイス。文明進化とともに遠ざかってしまった焚き火をより身近なものとして取り戻し、DNAの奥底にある失われた記憶を蘇らせようとするもの。
クラブネイチャーのシンプルキャンプのお手本は、戦後急速に姿を消してしまった日本古来からの伝統的な生きかたを貫いてきた人々・・・“サンカ”の野営スタイル”セブリ(背振り)”です。

3:山岳キャンプ《目的:軽量・タフネス・コンパクト》
別名、登山とも呼べますが、山を登りながら野営する行為。登山といえば従来、野営が目的ではありませんが、クラブネイチャーではあえて野営をフューチャーして、楽しみに変えてしまいたい、なんて思ってます。たとえば沢登りの野営なんて、河原や谷間にテント無しのタープのみ。釣った魚を焚き火で焼いて酒を飲み・・・ものすごく楽しいものです。こうした登山の一要素としてキャンプを位置づけています。もちろん天場(テント場)で宴会などもってのほかですが、野営の悦楽要素を探れればと思っています。
※ブログの性格上、登山であっても、その中からネイチャートリップ話題を抽出し記事化しています。

さて、このようなクラブネイチャー流分類の「3」に位置づけられる、個人的に今最も欲しいテントがあります・・・
【“ClubNature注目テント”の続きを読む】
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雷鳥沢テント場でアルペンキャンプ

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(クリックで拡大します)


※追記加筆:19:22
夏だからアルペンキャンプ
シンプルキャンプのロケーションで最も気分いい場所のひとつは、なんといってもアルペンです。上高地の河童橋~徳沢など、いちどキャンプしてしまうと、その魅力の虜(とりこ)になってしまうに違いありません。それほど、他のキャンプ場の環境とは一線を画するロケーションです。

しかしアルペン要素としては、まだまだ序の口で、さらに別天地を体験できる場所が数多くあります。ちょうと登山との境界線にポジションする類のテント場(天場・キャンプ場)です。たとえば涸沢のテント場、薬師岳のテント場・・・などなどですが、僕が登山をしないまでも、これまでと違った極上のアルペンキャンプをしたい、という方にオススメしたいのが、立山の剣の麓です。
【“雷鳥沢テント場でアルペンキャンプ”の続きを読む】

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スーパーカブ

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(クリックで拡大します)


=いつか、スーパーカブでキャンプする=

町の一角に置いてあるだけで、これほど様になるバイクはないだろう。遊ぶためのバイクではなく、人の足となり働くためのバイク。このバイクを見ていると、感動すら覚えてしまう。遊ぶことを知らず、ただ黙々と働く姿は、人にたとえれば、実直で真面目。さらに驚くのはその低燃費。ガソリン1リッターで100キロは走行可能とか。これは、実にすごい!壮挙!ブラボーです。

ガソリン高騰の折、いま真剣にカブが欲しいと思っています。田舎ゆえ、車は必須。自分自身が排出する二酸化炭素をオフセット(差し引き)する“カーボンオフセット”という運動がありますが、微力ながら取り組んでみようと思っています。独りで出かけるのにカブはちょうどいい。近場であればトウゼン自転車。カヌーや登山、バックパッキング同様にマンパワーisベスト。

電気はいくら個人で努力しようが、大元の発電所が化石燃料を使用している以上、計画通りに発電されてしまうので効果は見込めない。ならば、いちばんインパクトあるのがガソリン消費。カブにすれば、個人レベルでのCO2削減に効果てきめん。加えて山で拾ったどんぐりをプランターで育てるなど、自分で排出するカーボンを少しでも取り込めればいいなぁ、と思う昨今です。

本当は赤カブなんか素敵ですよね。これが、なかなか中古市場でも希少なんです。カブに荷台をつけ、下道をのんびり走ってカブキャンプがしてみたいですね。そのような時は、自作のアルコールストーブでも持参するとしますか。雨の休日は、たいてい自宅で、空き缶をチャカチャカカットしてアルコールストーブ作りを楽しんでいます。ほとんど自宅使用ですが、そろそろ実践投入しようと思っています。カブを待つか、それともカブに先行してソロキャンプで使ってみるか・・・どちらにしてもわくわくします。

そうそう・・・アルコールストーブ作りの過程で偶然にできたストーブがあります。名付けて“エスビット・ハンドストーブ”です。手のひらサイズの小さな小さなエスビット&メタ用のストーブ。これもカブキャンプにぴったりです。

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Esbit(エスビット) 585mlクックセット

ずいぶん昔、同じようなコンセプトの「メタクッカー」というものがありましたが、それと同様のもの。四角いエスビットポケットストーブより若干便利に楽しく使えます。これとは別に携帯の風防を持参すると効率よく湯沸しできると思います。とにかくハイキングやソロ山行をより楽しくしてくれる道具です。


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どこにでも持ち運べる、超お手軽な焚き火台がこれ。調理もできるしBBQにも使える。折りたためばサブザックにポンと放り込めます。もちろんキャンプの際のサブ焚き火台に最適です。


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ボクも愛用しています!めちゃちゃ安いうえに、驚くほど軽くコンパクトに収納できるのでオートキャンプはもちろん、ザックのサイドにくくってトレッキングキャンプにも重宝します。メッシュなので燃焼効率も抜群でよく燃えます。キャンプでのメイン焚き火台としても十分です!おすすめです。


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昨年この存在を知って愛用。素肌感覚のベースレイヤーで、汗を放出し濡れ戻りなし、という画期的ウェア。これの上にインナー、あるいはアウターとしてのミッドレイヤーを着ます。冬の登山で濡れによる冷えを防止できるほか、夏場でも多発する低体温症などのリスクを軽減し、非常に快適な登山や沢登りを実現。このドライな快適さは一度体験したら手放せなくなるはず。おすすめ!
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『GARAGE PICKUPCAMPER』誕生!! ClubNatureでも愛用しています。

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